三省堂 大辞林 |
ひ・く 0 【引く/▼曳く/▽退く/▼牽く/▼惹く】
[一](他動詞)
(1)物に手をかけて近くへ寄せる。《引》〔綱や網の場合は「曳く」とも書く〕(ア)物に手をかけて力を入れ、全体を自分の方へ近寄せる。引っ張る。
⇔押す
「押しても―・いてもびくともしない」「地曳き網を―・く」
(イ)装置や道具の一部分を、自分の近くへ寄せる。
「サイド-ブレーキを―・く」「ひもを―・くと明かりがつく」「引き金を―・く」
(ウ)引き抜く。
「大根を―・く」「お前の山の小松―・き遊ぶ/源氏(初音)」
(2)人・動物や物を離れないようにつないだりして、自分が先に立ち、ともに移動する。引っ張る。
(ア)車両などを引っ張って進む。《引・牽・曳》
「荷車を―・く」「たくさんの貨車を―・いた機関車」「犬に橇(そり)を―・かせる」
(イ)動物などをついて来させる。《引・曳》
「馬を―・いて村へ帰る」
(3)無理について来させて、ある場所に移動させる。《引・曳》
「屠所に―・かれる羊」
(4)地面をこすって進むようにする。引きずる。《引・曳》
「裾(すそ)を―・く」
(5)自分の体の中に入れる。
「かぜを―・く」
(6)人を誘い寄せる。
(ア)呼びこむ。誘いこむ。《引》
「店先で客を―・く」
(イ)他人の注意・心をこちらに向けさせる。《引・惹》
「人目を―・くような服」「同情を―・く」「美貌に―・かれる」「気を―・く」「人柄に―・かれる」
(7)線状の施設を作って、自分の方へ導き入れる。
「用水路を作って水を―・く」「水道を―・く」「電話を―・く」
(8)のばす。《引》
(ア)縮んでいたものを広げる。
「窓にカーテンを―・く」「幕を―・く」
(イ)表面に広く塗る。
「フライパンに油を―・く」「蝋(ろう)を―・いた紙」
(ウ)本体から長く伸びるようにする。
「声を長く―・く」「裾を長く―・く」
(9)線を書く。線状に長く伸ばす。
「線を―・く」「図面を―・く」「納豆が糸を―・く」
(10)長く続ける。
「声を長く―・く」
(11)一部を取る。《引》
(ア)数量や金額について、一部を取り去る。少なくする。
「一〇―・く三は七」「毎月の給料から税金を―・かれている」
(イ)言葉・証拠などをあげる。
「徒然草の一節を―・く」「吉野川を―・きて世中をうらみきつるに/古今(仮名序)」
(ウ)くじ引きなどで、一つを選んで自分のものとする。
「おみくじを―・く」「(トランプデ)ばばを―・く」
(エ)こっそり盗む。
「ねずみが餅を―・く」
(12)辞書・索引などを参照する。《引》
「辞書を―・いて調べる」「電話帳を―・いて番号を調べる」
(13)血統・素質などを受け継ぐ。《引》
「この子は祖父の血を―・いて気が強い」「彼の哲学はドイツ観念論の流れを―・いている」
(14)弓に張った弦を引っ張る。また、弓につがえた矢を射る。《引》
「的に向かって弓を―・く」
(15)退却させる。《引・退》
(ア)出ていた体・手足などを引っこめる。
「体を―・いて車をよける」「もう少しあごを―・いて」
(イ)自分の側の軍勢を退却させる。
「兵を―・く」
(ウ)(「身を引く」の形で)それまでかかわりのあった人や事柄との関係を断つ。
「実業界から身を―・く」
(16)花札で遊ぶ。《引》
「花札を―・く」
(17)引き出物として与える。また、配付する。
「布施に馬を―・き給へりける/今鏡(村上の源氏)」
(18)湯を汲んで浴びる。
「湯殿しつらひなどして御湯―・かせ奉る/平家 10」
(19)取り外す。
「橋を―・いたぞ、誤ちすな、とどよみけれども/平家 4」
(20)贔屓(ひいき)にする。
「この弟の左の大臣を院とともに―・き給ひて/今鏡(藤波中)」
[二](自動詞)
(1)後ろにさがる。退却する。また、やり始めたことを途中でやめる。《引・退》
「進むことも―・くこともできない」「言いだしたらあとには―・かない」
(2)長く続いた勤めをやめる。引退する。《引・退》
「 H 先生はこの三月で本校をお―・きになる」「今度の公演を最後に舞台から―・くことになった」
(3)勤めなどを休む。
「『寝てゐるか』『あい、此頃は―・いてやすが、お前だから出たのよ』/洒落本・寸南破良意」
(4)十分な程度にあったものがなくなる。《引・退》
⇔出る
「潮が―・く」「汗が―・く」「顔から血の気が―・く」「やっと熱が―・いた」「腫れが―・く」
[可能] ひける
⇒ひける
[慣用] あとを―・糸を―・尾を―・杖(つえ)を―・手薬煉(てぐすね)を―・手を―・弓を―・我が田へ水を―/鼠(ねずみ)に引かれそう
» (成句)引くに引けない
» (成句)引くの山の
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減法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/04/30 05:42 UTC 版)
(引く から転送)
減法(げんぽう、subtraction)は、一方から一部として他方を取り去る(引く)ことにより両者の間の差異を求める二項演算で、算術の四則と呼ばれるものの 1 つ。計算することの側面を強調して引き算(ひきざん)、減算(げんさん、げんざん)などとも言う。しばしば、減法の演算結果は差(さ、difference)と呼ばれる。
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[続きの解説]
「減法」の続きの解説一覧
- 1 減法とは
- 2 減法の概要
品詞の分類
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>> 「引く」を含む用語の索引
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