平成学園
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「ガンバ!Fly high」の記事における「平成学園」の解説
比較的新しい中高一貫校(制服ワッペンにはSINCE 1989とある)。中等部では必ず運動部に所属しなくてはならないという校則がある。中等部の敷地内に体操部専用の体育館があり、高等部の部員も使用している。 女子体操部は元々有名だが、男子体操部は駿が入学時には県最下位で、成績不振で2度にわたって廃部が検討された。 藤巻 駿(ふじまき しゅん) 声優 - 阪口大助(タイトルコールも兼任) 平成学園中等部→平成学園高等部→明鏡学院大学 本編の主人公。1981年度生まれ。小学5年生の時に跳び箱で怪我をしてから体育を嫌っていたが、「オリンピックで金メダルを取りたい」と体操部に入部し、初めは未熟ながらも次第に才能を開花させる。瞬発力、天性の空中感覚を備えている。特に、他選手の演技を見て、その視界を想像できるという類稀な能力を持つ。 わずか14歳で自身のオリジナル技であるトカチェフ前宙こと「フジマキ」を編み出し、シドニー五輪ではオリジナル技「フジマキ2」(伸身ゲイロード1回ひねり)を編み出した上、前人未到の四回宙返り下りまでも成功させた。フジマキは最初に発表した場が国際大会ではなかったことに加え、中国の楊なども同じような技を考案していたが、フジマキ2は15年経っても彼のほかには誰も成功させていない幻の技とされている。 得意種目は鉄棒で、その創造性豊かな演技は「翼が生えたようだ」と形容される。ただし腕力が必要なつり輪やあん馬はやや苦手。シドニーオリンピックでは団体金メダルに加え、個人でも種目別鉄棒で金メダルを獲得した。 体操を心から楽しんでおり、いかなる大舞台でも楽しみ、最高の演技をする事だけを考えるので、プレッシャーとほぼ無縁の人間である。アジア大会後、一度だけ周囲から寄せられる期待をプレッシャーに感じたが、アンドレアノフの助言でほどなく氷解した。 外伝収録の後日談では、まり子と共に恩師であるアンドレアノフ同様に世界を巡りながら体操を子供達に教えている。 1976年モントリオールオリンピック体操男子団体金メダリストの藤本俊が名前の由来であり、またモデルでもある。これは、この漫画の企画者の一人である島崎保久が、当時高校生だった息子に「今、体操漫画のキャラクター名を考えてるんだけど、どんな名前がいいと思う?」と質問したところ、「俊敏なイメージで『シュン』がいいよ」と答えたのがきっかけである。そこから「シュン」がつく元体操選手である藤本がイメージされ、モデルになった。なお、先輩3人の名前も島崎の息子が発案したもので、そのご褒美として、新堂の名前が、彼の名前をもじったものになった。 相楽 まり子(さがら まりこ) 声 - 松本梨香 本編のヒロイン。父親の仕事の都合により転校を繰り返していたため、友達が少なかったが、持ち前の明るさと心の優しさで平成学園体操部と打ち解け、マネージャーを務めることになる(ただし、校則上可能であるかについては不明)。筋金入りの運動音痴だったが、それが藤巻との出会いに繋がる。やがて平成学園から福井県の中学へ転校することになったが、翌年の全国大会が福井県で開催されたため、中学2年時に再会を果たす。 田所家に居候して平成学園高等部に入学し、体操部マネージャーとして活躍する。最後まで藤巻を支えた心の拠り所にもなった。大学の英文科に進学し、将来は通訳志望。 折笠 麗子(おりかさ れいこ) 声 - 桜井智 平成学園中等部→平成学園高等部→東京体育大学 平成学園女子体操部のエース。中学3年時点で全国7位の実力を持ち、華麗な演技は見る人を魅了する。得意種目は平均台と床運動。アトランタ五輪では個人総合18位、シドニー五輪では種目別平均台で銀メダルを獲得する。平成学園のマドンナで、藤巻を体操の道へ後押しするなど、当初はヒロインとしての役割も持っていた。内田・藤巻ら男子部員も彼女に憧れを抱いていたが、彼女は新堂と相思相愛になる。平成学園卒業後は東京体育大学に進学する。 外伝収録の後日談では、新堂と結婚しており、また女優になっていてレギュラーの刑事ドラマ『科学捜査官Reiko』に主演している。 内田 稔(うちだ みのる) 声 - 佐々木望 平成学園中等部→平成学園高等部→鳳雛大学 藤巻の一年先輩。哲学的な体操を心がける理論派で、「ヨーヨー宙返り」を編み出したりする。また努力家でもある。「跳馬の真のスペシャリスト」を自称し、跳馬に対しては誰にも負けないという自負を持つ。ただし、その一方でレントゲン(ロイター板を踏み外すなどして跳馬に胸・腹から激突する様の俗称)を作中で、実際に描かれていないものも含めて4回やらかしている。うち2回は試合でのもので、特にシドニーオリンピックの個人戦でのそれはある種の伝説と化している。 連載当初は、憧れの折笠麗子が何かと気にかける藤巻に嫌悪感を持っていたが、藤巻の体操にかける想いや天性の才能から、徐々に藤巻を精神面でもバックアップしていくようになり、大学で別の道を歩んだ後も後輩の藤巻を支えた。また、大学で出会った水谷菜穂とはいい関係になる。真田、東と共に「平成学園三バカトリオ」と称される。 シドニーオリンピック最終選考では、6位の嵯峨とわずか0.001差の7位に終わり落選するも、杉原のケガにより繰り上げ招集され、団体金メダル獲得の一翼を担った。 外伝収録の後日談では、実業団チームのコーチだったが、休部により営業マンをしていることが判明する。また「スグ気に病む性格」の妻がいる。 真田 俊彦(さなだ としひこ) 声 - 三木眞一郎 平成学園中等部→平成学園高等部→清琉大学 藤巻の1年先輩。長身の二枚目キャラで、「ゆかの貴公子」を自称し、床運動を得意とする。連載中は実際に読者から真田宛にファンレターが届いた。初めのうちは仮病を使って試合をすっぽかしたり練習嫌いな怠け者で、体操部の入部動機はモテるためだった。目立ちたがり屋で派手な技を好むが、本当は誰よりも練習熱心で、自分に対してストイックな一面を持ち合わせている。その実力はエース杉原をも震撼させたほどで、間違いなく全国トップクラスのものといえる。シドニーオリンピック最終選考では最終種目までは2位につけていたものの、最後の鉄棒で落下してしまったために落選し、シドニー五輪出場は叶わなかった。 外伝収録の後日談では、スポーツジムのインストラクターをしている。独身。 東 伝次(ひがし でんじ) 声 - 宇垣秀成 平成学園中等部→平成学園高等部→大東京プロレス 藤巻の一年先輩で、筋骨隆々の男。男の渋みをモットーとし、ゆかやつり輪などでの力技を得意とし、つり輪の力技の決めの際の笑顔から「つり輪のヘラクレス」と呼ばれる。だが身長が伸びすぎて鉄棒をする際に足がつくようになり、高校卒業後はプロレスに転向する。しかし、体操に対する思いは色あせておらず、真田の練習に協力し自分の力を全て託した。 新堂 雄一(しんどう ゆういち) 声 - 松本大 平成学園中等部→平成学園高等部→東京体育大学 藤巻の二年先輩。平成学園時代はキャプテンとして皆を統率していた。高等部に進んでからも藤巻・上野が高等部進学するまでセンパイと呼ばれ、中等部の面倒を見ていた。オールラウンダーで、安定した実力を持つが、本番には少し弱い。平行棒を得意とし、特にモリスエには絶対の自信を持つ。中学3年時、全日本ジュニアの種目別平行棒で準優勝。一度は足の故障で退部しようとしたことがあった。折笠麗子とは相思相愛で、実力もその愛次第。麗子と共に東京体育大学に進学し、レギュラーとして活躍を見せた。 上野 良夫(うえの よしお) 声 - 伊倉一恵 平成学園中等部→平成学園高等部→明鏡学院大学 藤巻のクラスメイトで、体育での倒立のテストをきっかけに体操部に入部する。選手としては大成せず、以後、補助師としての道を歩み、藤巻に欠かせないパートナーとして彼を支えた。藤巻の最大の親友である。 外伝収録の後日談では、高原万由美と結婚して男児も生まれており、明鏡学院大学の体操部のコーチを務めている。 高原 万由美(たかはら まゆみ) 藤巻のクラスメイト。実父の再婚にショックを受けて素行不良となり、登校拒否を繰り返していた。肝っ玉が強く、姉御口調だが、本当は心優しい少女。体操の知識は豊かとはいえない。 まり子の転校後に藤巻と出会う。当初は登校拒否の弊害で藤巻が県大会で活躍したことを知らず、「影山に笑いものにされた運動音痴」とだけ認識していた。後に藤巻の演技を見て彼に片想いするようになる。 高等部への進学後は、藤巻の演技に翼を感じるという点でまり子と意気投合し、友人となるが、まり子と藤巻の絆の前に身を引く。アニメには登場していない。 荒川 錠(あらかわ じょう、マッコウ) 三バカトリオが恐れる体操部の先輩(彼らの2年先輩)。マッコウとは綽名で、見た目がマッコウクジラに似ていることからそう呼ばれる。厳つい風貌をしているが、気迫だけは誰にも負けず、それは時として力自慢の東をも破り、見知らぬ異性をも魅了してしまう。だが体操の実力は疑問点が付く。高校では部員不足で公式な試合には一切出ていない。特に情報収集には疎く、三バカトリオが県大会・全国大会やジュニア大会で活躍したことも知らなかった。 氏家 学(うじいえ まなぶ) 藤巻達の1年後輩。「体操は5歳からやっている」と豪語しており、体操歴の長さだけ見れば男子部員随一といえる。平成学園の、特に藤巻の演技に憧れて入学してきた。当初は先輩たちの「表面的な」人となりに想像とのギャップを感じて失望していたが、藤巻の演技を直に見て、憧れを新たにする。 柳沢 弘(やなぎさわ ひろし) 藤巻達の1年後輩。茶髪の不良。高原に片思いしており、「女神様」と呼んで崇拝している。登場時の素行は悪く、当時3年だった3バカに隠れてタバコを吸う、先輩である上野に肩を揉ませるなどしていたが、次第に丸くなっていった。体操の実力に関しては疑問符が付くが、跳馬のセンスだけはあるとアンドレアノフに評価されている。また、体操部が2度目の廃部の危機に面した際、体操部を守ろうとする藤巻達の姿を見て放課後に自主トレーニングをしていたことなどから、熱い一面も見られる。特技は空気椅子(しかし実際にはズボンの後ろにフックが取り付けられていた)。 影山(かげやま) 声 - 合野琢真 藤巻の中等部時代のクラスメイト。体操よりサッカーが好き。教卓の上で逆立をするお調子者。藤巻を狙ってサッカーボールを蹴るなど、典型的なイヤな奴。体育の倒立のテストでそれまで馬鹿にしていた藤巻たちに負ける。
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