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がいでん ぐわい― 0 【外伝】

(1)正史からもれた伝記逸話
義士 ―」

(2)正統的な注釈とは異な注釈
「温疫論の一書は、傷寒論の―ともいふべし/北窓瑣談



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外伝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/26 22:32 UTC 版)

外伝(がいでん)とは、伝記に対して、主となる部分や要点については不足するが、その補助となるような記録注釈のこと。転じて、伝記に対して、その主要な部分以外の何れかに焦点を当てて書かれた記録や文書を指す。一般的には、主体となる伝記名を冠して「○○(伝記名)外伝」とされることが多い。

ここで言う「伝記」は「個人の事績の記録」(英:biography)だけではなく「記録や文書」(英:record, document)全般を指すため、そこに記された内容は史実だけに留まらず、伝説神話、虚構(フィクション)作品なども含んだ非常に広範囲に亘るものである。それに伴い、「外伝」が扱われる範囲もまた同様に広い。

そのため、現代において外伝は、主となる作品に対して、その物語に直接影響しない裏話や逸話として派生した作品を指す言葉として広く使われている。

なお、主体となる伝記は、外伝に対して「本伝」と呼ばれ、その伝記がフィクションであることが明らかな場合は、特に「本編」あるいは「原作」とも呼ばれる。

目次

概要

外伝という言葉の歴史は古く、古代中国において既に使われており、1世紀頃には、歴史書『国語』を指して『春秋外伝』(『春秋左氏伝』に対する外伝)とする例がある。日本には5世紀から6世紀頃に、『春秋左氏伝』を含む『五経』(儒教の基本経典)などと共に伝わったとされる。このことから、「外伝」は「伝記」と共に、記録方法が主として文書であった頃から使われている言葉であり、本来は文書に対して用いられる(文書以外に用いることが考慮されていない)言葉であることが分かる。しかし、新しい記録方法(音声の録音や映像の録画)の発明や普及に伴って、外伝を扱う分野や範囲も広がっていった。

第二次世界大戦後、漢字表記の堅苦しさを敬遠して、それらに代わる響きの良いカタカナ語が多数造られたが、大衆小説映画テレビドラマといった娯楽作品では、それまでなら「外伝」とされたであろう作品に「サイドストーリー」や「アナザーストーリー」などと銘打つようになった。逆に、SFファンタジージャンルでは、そこで描かれる架空の戦記や伝説などに真実味を与える重厚なイメージが好まれるためか「外伝」と銘打たれる作品もいまだに多い。

外伝に記される内容は、本筋(全体としての事象の流れ)において本伝や本編と矛盾せず、整合性が保たれているのが一般的である。しかし、特にフィクションにおいては、「外伝」と名づけられてはいるものの、本編とは全く違う展開や結末を迎えるものがある。これらはいわゆる「パラレルワールド物」や「if(架空)物」と呼ばれるジャンルの作品である。さらに、登場人物や設定の一部だけを使用し、本編との整合性を考慮せずに制作された、事実上本編とは無関係な内容の作品も登場している。これは外伝に限らず、次節で述べる同義語などについても同様の事例が見られる。

同義語・類義語や関連語句

フィクションにおいては、外伝の同義語や類義語として用いられる語が多い。造語も多く、定義や用法が明確でない場合もあり、実際には交錯して使われている。[1]現実的には、これらは全て外伝の一種であるとされることが多い。以下に主なものとその意味や一般的な内容の傾向などを記す。

サイドストーリー

サイドストーリー和製英語、side story)とは、「本編(主流)の傍らを流れる物語」といった意味合いであり、「フィクションにおける外伝」をカタカナ語化(擬似英語化、横文字化)した造語である。主に娯楽作品において、制作者が「外伝」という言葉の持つ堅苦しさを避けたい場合などによく使われる。

これは和製英語であり、本来は英語圏で「外伝を意味する語」として通じるものではなかった。しかし、漫画アニメコンピューターゲームといった日本のサブカルチャーが日本以外でも注目されるようになったことで、主に作品タイトルの一部(『○○(本編名)サイドストーリー』など)として伝わっていった。その結果、「anime」という言葉が「日本製アニメ」を指す言葉として英語圏に定着したように、サイドストーリーは「外伝の英訳(日本的な言い回し)」として定着しつつある。[要出典]

2007年現在、ほとんどの英和辞典に「side story」という項目は無く、和英辞典では「外伝」の訳語として「supplemental biography」や「episode」などを挙げており、多くの翻訳ソフトでは「side story」を「側の話」と直訳してしまう。しかし、比較的新しい一部の辞典やソフト[2]では、「外伝=side story」としているものが徐々に見受けられるようになってきている。

アナザーストーリー

アナザーストーリー(和製英語、another story)とは、「本編とは別の(部分を描いた)話」といった意味合いの造語であり、これもサイドストーリーと同様に外伝の代わりに使われるようになった言葉である。ただし、「another=別の」という本来の英単語の意味のイメージが強いためか、本編とは違う展開や結末を迎える話(パラレルワールド物)である場合もある。

本来の英語における「another story」は「(それとこれとは)別の話、別問題」といった意味合いで使われる。そのため、「side story」のようには「外伝を意味する語」として英語圏に定着していない。

番外編

番外編(ばんがいへん)は、「番外」と「編」を組み合わせた複合語である。番外とは「番組外」の略であり、ここでいう番組とは、本来「(演劇などの)演目や予定」を指す。また、編とは、ここでは「物語の一編」という意味で使われている。つまり番外編とは、物語(本編)全体の流れに沿ってはいるがその展開や結末に直接関係しない話、という意味である。本編中では描かれていない部分(連続作品だと話と話の間など)で起こった出来事、裏話などが描かれることが一般的である。

スピンオフ

スピンオフとは、本編の著作者著作権者が、本編と同じ世界観や世界設定の上で、本編において脇役であった人物や物語の中心でなかった場所などに焦点を当てて、新しい作品を制作する(派生させる)こと。詳細は同記事を参照。

スピンオフも外伝の一種であるとされるが、ラジオドラマ番組の派生から使われ始めたこともあり、著作権上の問題をクリアしていることが特徴(「外伝」は著作権の概念が発生する前から使われている言葉)である。

シェアード・ワールド

シェアード・ワールドには、既存の一作品の世界設定を著者の認を得て共有している場合がある。この場合、後に創作された作品群は、元になった作品の外伝であるとされることがある(例:『七都市物語』)。詳細はシェアード・ワールドの記事を参照。

続編、前編

続編(ぞくへん)とは、既に決着している作品の続き。時間的に本編より後の出来事を描いたもので、多くの場合、本編の主人公(主要人物)と物語の中心となる事柄(場所や物、事件)のどちらか、または両方を引き継いでいる。外伝の一種であるが、実際に外伝と呼ばれることは少なく(特に主人公が同じ場合など)そのまま「続編」とされ、本編とあわせて「シリーズ(続き物)」とされる。

前編(ぜんぺん)とは、本来は「2部以上で構成される作品の最初の一編」を指す(例:前編・中編・後編)。しかし、続編の対義語として使われる場合もある。その場合は、本編より後に制作された、時間的に本編より前の出来事を描いた作品を指し、多くの場合、本編の主人公(主要人物)と物語の中心となる事柄(場所や物、事件)のどちらか、または両方を本編に引き継ぐ形になっている。

後日談、前日談

後日談(ごじつだん、後日譚(ごじつたん)も同義)は、(本編での)事件が決着した後にどうなったか、ということ。作品の位置づけというより、内容を示す言葉。本編の最後に「エピローグ」(epilog, epilogue)として描かれる事が多い。本編とは別の作品として成立している場合は、内容としては後日談だが通常は「続編」と呼ばれる。なお、時折混同されるが、エピローグの語意は「結び、結末」であって、後日談という意味ではない。描かれた内容が後日談であっても、あくまでエピローグは本編の一部(結びの章)である。また、後日談を意味する言葉として「アフターストーリー」(和製英語)がある。

前日談(ぜんじつだん、前日譚(ぜんじつたん)も同義)は、(本編での)事件が発生する前はどうだったか、ということ。これも作品の位置づけというより、内容を示す言葉だが、むしろ後日談の対義語としてできた言葉。こちらもまれに「プロローグ」(prolog, prologue)と混同されることがあるが、プロローグの語意は「序言、序幕」であって、前日談という意味ではない。

異聞、異説

異聞(いぶん)、異説(いせつ)とは、変わった話や珍しい話、通説とは異なる内容の話を指す言葉だが、外伝作品に冠せられることがある。「通説とは異なる内容の話」という本来の語意から、『○○異聞』と銘打たれた作品は本編とは異なる展開や結末を迎える話であることが多い。まれに同様に使われることがある言葉に「異本」がある。


[ヘルプ]
  1. ^ 『○○(本編名)アナザーストーリー』というタイトルの作品の宣伝文やアオリ文に「○○の番外編登場!」などと書かれている場合など。
  2. ^ 『アドバンスト フェイバリット 和英辞典』(東京書籍)、『英辞郎 on the Web』(ALC)など。


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