中高一貫校
別名:中学高校一貫教育校、中学校・高等学校一貫教育校
中学校と高校(高等学校)を一体的に運営し、一貫した教育を提供する学校。またはそうした学校経営、教育体制。
中高一貫校の長所のひとつに、高校受験を目的とした勉強の負荷を免れる、という点を挙げることができる。中学高校の課程を柔軟に組むことができるため、中学時から高校の課程に入って前倒しで終了させて、最終学年では大学受験に向けた勉強に専念する、といったカリキュラムの組み方も可能になる。大学進学への取り組みを有利に運びやすいだけでなく、中学から高校へ進学する際の生活や勉強のリズムを乱さずに済むなどの利点もある。
中高一貫校と同様に、小学校・中学校を一体的に運営する体制は「小中高一貫校」と呼ばれる。小中一貫校は、小学校から中学へ進学した際に顕著に見られる「中1ギャップ」が起こりにくいなどの利点がある。
2014年6月現在、文部科学省は小中一貫教育を「義務教育学校」として学校制度に本格的に導入する検討を始めている。義務教育学校の導入にあたっては、中高一貫校との兼ね合いが大きな検討事項のひとつとなる。
日本の中高一貫校
(中高一貫校 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/14 16:07 UTC 版)
日本における中高一貫校(ちゅうこういっかんこう)には、複数の形式の中高一貫教育が存在する。
- ^ 現在の中高一貫校と修業年限が近い教育機関として旧制7年制高等学校も挙げられるが、7年制高校は旧制中学校の課程を4年制の尋常科で修めた後に3年制の高等科に学ぶ場所であり、中等・高等教育を一貫して行う点が、中等教育のみを前期・後期まとめて行う現在の中高一貫校と異なっている。学制改革に際して、7年制高校の高等科は新制大学に、尋常科は新制中高に移行したが、旧制武蔵高等学校の場合は全課程が新制武蔵中学校・高等学校・武蔵大学に改組されている。
- ^ 例として、女子学院中学校・高等学校、桜蔭中学校・高等学校、雙葉中学校・高等学校、麻布中学校・高等学校、武蔵中学校・高等学校、駒場東邦中学校・高等学校、海城中学校・高等学校、鷗友学園女子中学校・高等学校、吉祥女子中学校・高等学校、浅野中学校・高等学校、栄光学園中学校・高等学校、聖光学院中学校・高等学校などがこの形を採る。
- ^ ただし他校を受験した場合、在籍元の中等教育学校の後期課程への進級権利を失う場合がある。また、成績等によっては後期課程への進級が認められず、他校を受験せざるをえない場合もある。
- ^ 学校教育法施行規則第106条により、「併設型高等学校においては、当該高等学校に係る併設型中学校の生徒については入学者の選抜は行わないものとする」と規定されている。
- ^ ただし他校を受験した場合、在籍中学校からの内部進学権利を失い、接続高校に対しても一般入試を受験せざるをえない場合がある。また、成績等によっては内部進学が認められず、他校を含めた一般入試を受験せざるをえない場合もある。
- ^ (中島直忠(1986), p. 223)によると、スペインの大学予科(日本の高等学校第3学年に相当)の履修内容は日本の新制大学の一般教養課程に相当するほか、(ドイツの教育, p. 123) によれば、ドイツのギムナジウム上級段階は、日本の高等学校段階であると同時に大学の教養課程に相当する。
- ^ 田園調布雙葉中学高等学校-よくある質問による。
- ^ 聖心女子学院初等科・中等科・高等科のHPによる。2012年11月4日閲覧。
- ^ 学研編集部編『中学受験実践ブックス 中学受験はじめの一歩から』(学習研究社、2002年10月初版発行)の「第3章 学校選び編」のうち「中等教育学校ってナニ」(pp.90-91) による。
- ^ 文部科学省. “中高一貫教育の概要”. 2013年12月28日閲覧。
- ^ 文部科学省. “中高一貫教育Q&A:趣旨・目的に関すること”. 2013年12月28日閲覧。Q3, Q4
- ^ 文部科学省. “中高一貫教育Q&A:種類・制度・入学に関すること”. 2013年12月28日閲覧。Q6
- ^ 文部科学省編『諸外国の初等中等教育』(2002年3月発行)の「ドイツ」(丹生久美子執筆)の「2 教育内容・方法」の「(5) 授業形態・組織」のうち「ギムナジウム」に基づく。
- ^ 昭和23年文部省告示第47号(学校教育法施行規則第150条第4号に規定する大学入学資格に関し高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者)(抜粋)(1948年5月31日告示)の第1号、第2号および第3号による。
- ^ おおたとしまさ著『中学受験という選択』(日本経済新聞出版社、2012年11月8日発行)の「第3章 中高一貫校の「ゆとり教育」」の「6年間思春期教育を分断してはならない」(pp.67-71) による。
- ^ 東海中学校・高等学校など
- ^ 月刊高校教育編集部編『中高一貫教育推進の手引き』(学事出版、2000年7月21日発行)の「4 中高一貫教育校の事例等」の「名古屋大学附属中学校・高等学校」(丸山豊執筆、pp.91-100)による。
- ^ 岡崎勝博, 加藤裕司, 八宮孝夫, 寺田恵一, 根本節子, 小澤富士男, 更科元子「<プロジェクト研究>中高6年間における「心の成長課程」の分析」『筑波大学附属駒場論集』第41巻、筑波大学附属駒場中・高等学校研究部、2002年3月、125-130頁、ISSN 13470817、NAID 120000838068。
- ^ Aera dot. (2023年8月3日). “中学受験の「長すぎる問題文」で誤読多発 「傍線部分にジャンプして読む」に専門家が警鐘”. news.yahoo.co.jp. 朝日新聞. 2023年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月7日閲覧。
- ^ a b 藤田 1997, p. 80.
- ^ 藤田 1997, pp. 80–81.
- ^ 藤田 1997, pp. 82–83.
- ^ a b c 藤田 1997, p. 83.
- ^ a b 藤田 1997, p. 84.
- ^ 藤田 1997, p. 88.
- ^ a b 藤田 1997, p. 86.
- 1 日本の中高一貫校とは
- 2 日本の中高一貫校の概要
- 3 高等学校入学者の扱いにおける分類
- 4 教育区分
- 5 問題点
- 6 その他
中高一貫校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 03:59 UTC 版)
中高一貫校は、2019年4月に公設民営学校として開校した大阪府立水都国際中学校・高等学校(2021年度までは大阪市立。2022年4月1日付で大阪府立に移管)がある。 国家戦略特区制度(国家戦略特別区域法における学校教育法の特例)を活用した全国初の公設民営による併設型の中高一貫教育校である。 設置者は大阪府(2021年度までは大阪市)、管理・運営は学校法人大阪YMCAが行う。
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中高一貫校
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中高一貫校では中学3年の夏の大会終了後に高校の野球部の練習に参加できる特例がある。
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