宇宙太陽光発電
別名:宇宙太陽光発電システム
英語:Space Solar Power System、SSPS
宇宙空間に太陽光発電システムを配備し、そこで生産された電力を地上に送信して利用する構想。太陽光を他の(例えばマイクロ波などの)エネルギーに変換して地上に送出し、受信した後に電力へ再変換する仕組みが考えられている。
太陽光を大気圏外で享受することにより、大気や天候の影響を受けず、地球の自転による昼夜の影響も受けない、常に発電し続けるシステムも実現可能となる。宇宙太陽光発電システムは地上に設置された太陽光発電システムの数倍から十数倍のエネルギーを得ることができるとされる。
宇宙太陽光発電には技術的課題も多く、2010年代の時点では研究と実験が行われている段階である。実用化は2030年以降とみられている。2015年には地上で500メートル離れた地点に電波を使った送電実験が成功している。
関連サイト:
太陽光発電 - JAXA 宇宙航空研究開発機構
福室康行 宇宙での太陽光発電、実用化に向けて - JAXA 宇宙航空研究開発機構
うちゅうたいようこう‐はつでん〔ウチウタイヤウクワウ‐〕【宇宙太陽光発電】
宇宙太陽光発電
別名:宇宙太陽発電
【英】Space Solar Power Systems, SSPS
宇宙太陽光発電とは、宇宙空間で静止衛星による太陽光発電を行い、そのエネルギーを地球に無線伝送することでエネルギー供給を行うという発電方法のことである。
宇宙太陽光発電のアイデアは、1968年にピーター・グレイザー博士によって始めて提唱された。当事は技術の未成熟や経済的理由などによって開発計画は凍結された。1990年代後半から再び議論に上るようになり、2000年代半ばより具体的な検討が進められ始めている。
宇宙太陽光発電は、昼夜天候を問わずに発電が可能であるだけでなく、地上における太陽光発電に比べて発電効率も5~10倍ほど高いとされる。また、クリーンエネルギーであること、資源の枯渇を懸念する必要がないというメリットもある。
宇宙太陽光発電で衛星からエネルギーを地上に伝送する方式としては、マイクロ波を利用するマイクロ波SSPS(M-SSPS)方式と、レーザー光を利用するレーザーSSPS(L-SSPS)方式が検討されている。前者は太陽光発電による電力をマイクロ波に変換して地上に伝送し、そこから再び電力を取り出そうとするものである。後者は、太陽エネルギーをレーザー光線に変換して伝送し、そのレーザー光のエネルギーによって海水から水素を取り出すなどのエネルギー生成を行おうというものである。
2009年の時点では、衛星から地上への電磁波の伝送効率や、送信経路を制御する技術、あるいは宇宙空間で発電を行うための資材を運び出す輸送コストの採算など多数の課題がある。
日本では宇宙航空研究開発機構(JAXA)、および経済産業省が宇宙太陽光発電に関する研究開発の取り組みを開始している。
参照リンク
宇宙エネルギー利用の研究 - (宇宙航空研究開発機構)
宇宙太陽光発電
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/08 03:13 UTC 版)
宇宙太陽光発電(うちゅうたいようこうはつでん、英:Space-based solar power、略記 SBSP)とは、宇宙空間上で太陽光発電を行い、その電力を地球上に送る、というコンセプト、アイデアである。遠隔地に電力を届けることができるワイヤレス電力伝送の方法の一つとして研究が進んでおり、放射型ワイヤレス電力伝送に分類されている。
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宇宙太陽光発電
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:58 UTC 版)
詳細は「宇宙太陽光発電」を参照 宇宙で太陽光発電を行う宇宙太陽光発電構想があり、日本、アメリカ、欧州等で研究が進められている。 太陽光発電用の人工衛星を打ち上げ、発電した電力をマイクロ波またはレーザー光に変換して地上の受信局に送信し、地上で再び電力に変換する構想である。宇宙空間の太陽光は、大気で減衰される地上より強力であり、大気圏外では地球上の天候(雲)や季節に左右されない。
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