ネーブルオレンジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/07 10:21 UTC 版)
ネーブルオレンジ | ||||||||||||||||||||||||
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ネーブルオレンジ | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Citrus sinensis (L.) Osbeck var. brasiliensis Tanaka (1944)[1] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ネーブルオレンジ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Navel orange |
ネーブルオレンジ(英: Navel Orange、学名: Citrus sinensis var. brasiliensis)は、柑橘類でオレンジの一種である。果頂部にへそ(navel)に似た窪みがあることからこう呼ばれる。冬から春にかけて多く流通し、生食やジュースに利用される。別名、ネーブル[1]、アマダイダイ[1]。
概要
バレンシアオレンジと並ぶよく知られた、早生のスイートオレンジである。旬は3月から4月。果実は球形から長めの球形で、250 - 300グラム (g) ほどで芳香がある[2]。バレンシアオレンジは酸味が強いのに対し、ネーブルオレンジは甘味と酸味のバランスがよく、バレンシアオレンジよりも生食に適している[3][4][5][6]。
日本ではカリフォルニア産が多く輸入されるほか、国内生産も盛んで、オレンジ類としては国内で最も生産量が多い。広島県、和歌山県、静岡県、愛媛県が主産地で、特に広島県瀬戸田町が一大産地として知られる。また枝変わりの品種も育てられ、静岡県産の「白柳ネーブル」や「森田ネーブル」などの品種が人気である。日本における2010年の収穫量は6,339 トンであり、その内訳は広島県33%、静岡県25%、和歌山県17%である[7]。
品種
ネーブルオレンジの品種には、「ワシントン (washington) 」「トムソン (tomson) 」「ナベラーテ (navelate) 」「バイアニーニャ (bihianinha) 」「鈴木」「丹下」「清家」「福本」「楠本」「村上寅」などがある。
カリフォルニアのすべてのワシントン種は、1873年にワシントンD.Cにあるアメリカ農務省の温室から送られた2本の苗木が元となっている[8]。カリフォルニアのオレンジ産業の基礎を築いた親木は、国定歴史建造物に指定されている。
脚注
- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Citrus sinensis (L.) Osbeck var. brasiliensis Tanaka ネーブルオレンジ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月21日閲覧。
- ^ 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、191頁。ISBN 978-4-415-30997-2。
- ^ ネーブルオレンジ(2008年1月14日時点のアーカイブ)
- ^ 静岡県/ネーブルオレンジの産出額 日本一 平成23年1月27日(2011年12月5日時点のアーカイブ)
- ^ くだもの図鑑(かんきつ類果実03)
- ^ まちのみどりと園芸の相談Q&A オレンジ編
- ^ 農林水産省特産果樹生産動態等調査2013年7月23日閲覧
- ^ クラリッサ・ハイマン『オレンジの歴史』<「食」の図書館> 大間知知子訳 原書房 2016年 ISBN 9784562053247 pp.53-55.
関連項目
ネーブルオレンジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 02:49 UTC 版)
ネーブルオレンジは、頂点で第2の果実が膨らんで僅かに突出し、人間のへそ(navel)に似ているのが特徴である。様々な理由で人間の消費向けに栽培されている。一般に、厚い外皮が皮をむきやすくしており、果汁は少なめながら、ジュースに不向きな苦味も少ない。栽培可能地域の広さと長い収穫期間がネーブルオレンジを非常に普及させた。.米国では11-4月にかけて収穫可能で1月-3月が出荷のピークである。 1917年のアメリカ合衆国農務省による研究によると、ブラジルのバイーア州に植えられたセレクタオレンジの枝変わりで、恐らく1810-1820年の間に最初のネーブルオレンジが生まれたとされている。この突然変異で、オレンジは茎と逆側の底部に第2の果実を(大きな第1果実の皮内部に)生じさせた。ネーブルオレンジは1824年にオーストラリアへ、1835年にフロリダ州へと導入された。1873年、 カリフォルニア州に原木の株が2つ植えられ、そこでの果実が「ワシントン」ネーブルとして知られていった。この栽培品種は非常に成功し、急速に他国へと広まった。 この突然変異で種が無くなったため自家繁殖できず、他のミカン属果樹に接ぎ木するのがネーブルオレンジを栽培する唯一の方法となった。ちなみに、日本で出回っているほとんどのネーブルオレンジは、このワシントンネーブルが起源となっている。 現在、ネーブルオレンジは挿し木と接ぎ木による伝播が続けている。これは一般的な育成選択の手法が使えないためで、全てのネーブルオレンジは単一の約200年前の木から生じた果物だと見なすことができる。原木と全く同じ遺伝的構成を有しており、クローンである。これは、一般的な黄色の種なしキャベンディッシュ (バナナ)やグラニースミス (リンゴ)の場合と同様である。滅多には起きないが、更なる突然変異が新たな品種をもらたらすことがある。
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