セントラル・カセドラル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 07:15 UTC 版)
「ソードアート・オンラインの登場人物」の記事における「セントラル・カセドラル」の解説
カーディナル 声 - 丹下桜 キリトたちを助けた「ザ・シード」の調整プログラムを名乗る少女。その正体はアドミニストレータと融合したカーディナルシステムのサブプロセスであり、「メインプロセスの間違いを正せ」という命令に従って行動している。 かつてはアドミニストレータの感情に乱れがあった場合にしか身体を操作できなかったが、アドミニストレータが魂の寿命から逃れるために新たな身体として選んだ少女・リセリスのフラクトライトに自分の魂を上書きコピーした結果、その肉体を獲得する。直後に実力行使でアドミニストレータの削除を試みるものの失敗したため、敗走を経てカセドラル内部の大図書室に篭もって外部から隔絶し、人界の時間で200年もの間アドミニストレータへの対抗手段を練っていた。 そんな中、フラクトライトを損傷したキリトが再びUWに現れたことに気づき、蜘蛛の使い魔シャーロット(声 - 本名陽子)を介して彼の旅路を助けていく。キリトとユージオがカセドラルからの脱走を図った際には、キリトに最終負荷実験が迫っていること、アドミニストレータを倒して管理権限を奪還した場合は現存する人工フラクトライトごとUWを初期化する意向を明かし、策を託してアドミニストレータのもとに送り込む。キリト・ユージオ・アリスがアドミニストレータと対峙した際には自らも決戦の場に赴くが、「アドミニストレータにしか攻撃できない」という自分の弱点をソードゴーレムという形で突かれて絶望し、キリトたちの助命と引き換えに攻撃を受けて致命傷を負う。そのまま消滅するが、その間際にユージオの決意を聞き届け、彼をソードゴーレムと同質の剣に変化させた。 アドミニストレータ 声 - 坂本真綾 公理教会の最高司祭にして、人界の支配者として君臨する存在。 元は「クィネラ」という名前で、人界初の貴族同士の政略結婚によって誕生した、UWで最も大きな利己心と美貌を持つ女性。かつて、神聖術の修行の際に生物を殺すことで自身の権限レベルが上がることに気づくと、それ以降は人目を盗んで動物を狩り続けて権限レベルを上げ続けたうえ、神聖術の式句の解析によって天命回復や天候予測などの神聖術を身につけたことにより、周囲から聖女として崇拝される。その結果、公理教会や貴族などの制度、禁忌目録などを設け、自分の絶対権力を確立した。 「天命」というシステム上の寿命には抗えないはずであったが、執念で現実世界に接触して偶然その場にいた柳井を取り込むと、本来は知り得ないはずのUW内における全神聖術の式句を表示するシステムコマンド「全コマンドリスト閲覧」にたどり着き、それを用いて天命を回復させて若返ると共に老化を停止させ、不老となる。さらにはカーディナルシステムの全権限の簒奪を目論むも失敗したため、カーディナルシステムの基本命令である「秩序の維持」を自分のフラクトライトに焼き付ける。それ以降はアドミニストレータを名乗ったことにより、人界は数百年にもわたる長い停滞を迎えてしまった。 誕生から約150年後、自身のフラクトライトを格納するライトキューブの容量が限界に達したことから魂のコピーを行うが、失敗してカーディナルを生み出してしまう。それ以降、カーディナルへの対策として整合騎士を作り出すと同時に、システムコマンドで身体への金属武器攻撃の無効化措置を施し、自身はもう記憶を蓄積しないよう、セントラル・カセドラルの最上階で長き眠りにつくようになった。 チュデルキンがユージオを連行してきた際には彼を整合騎士に仕立て上げ、キリトたちが最上階まで登ってきた際には彼らを討伐すべく戦闘に入る。当初はソードゴーレムや専用の神器「シルヴァリー・エタニティ」、さらに「ザ・シード」に記録されていた全ソードスキルの知識を持ち出して優位に立ち、ユージオとカーディナルを倒すが、元の素材が金属ではない夜空の剣と青薔薇の剣を装備したキリトの剣戟によって致命傷を負い、敗北する。最後は満身創痍で柳井を頼って現実世界への逃亡を図るも、炎と化したチュデルキンによって天命を削り尽くされ、完全に消滅した。 最後まで敵対こそしていたが、彼女の生き方、在り方にキリトも思う所があったのか、ガブリエルとの最終決戦時にイメージとして登場している。 チュデルキン 声 - 高木渉 アドミニストレータの側近の元老長。 アドミニストレータに心酔しており、主同様の利己主義者かつ醜悪で下劣な人格の持ち主。配下の整合騎士のことは「○○号」と呼び、単なる道具として扱っている。胴体に対して極端に肥大した頭部という特異な体形を利用して頭だけを支点に逆立ちすることにより、両手だけでなく両足の指、さらには両目からも神聖術を行使できる。神聖術の技術はきわめて高等であるが、醜悪な容姿と横柄な態度は整合騎士たちに嫌われている。 ベルクーリの敗北後は彼を石化させ、ユージオをアドミニストレータのもとへ連行してキリトとアリスの始末を目論むが、返り討ちに遭う。最上階における戦闘では、アドミニストレータから名誉挽回の機会をもらうもキリトたちに彼女への執着心を利用されて敗北し、アドミニストレータから使い捨ての駒として粗雑に扱われる。しかし、完全には絶命しておらず、最後は逃亡を図ったアドミニストレータに自身を炎と化してしがみつき、道連れにして果てた。 エアリー・トルーム 声 - M・A・O セントラル・カセドラル内の昇降盤を神聖術で操作する儚げな少女。 当初は整合騎士と同じく天命を凍結され、キリトと出会った時点で107年も「昇降係」の天職に従事しており、長い時間を過ごしたことによって記憶を破損した結果、自分の名前すらも忘れてしまっていた。反逆者であるキリトたちの行為にも無表情で何ら反応しないが、「もし天職から解放されるなら、空を飛びたい」という願いを抱いている。 異界戦争後は昇降盤の自動化に伴って天職から解放され、新たに「エアリー」という名を授かる。その優れた風素術の腕を見込まれてサードレの工廠に入り、彼のもとで機竜の開発に従事している。後々には整合騎士団第一機竜工廠の初代工廠長に就任する。また、星王が開発した空を自由に飛べる昇降盤(エアリー曰く「飛翔盤」)により、空を飛ぶ夢が叶うこととなった。 セルカやロニエ、ティーゼがディープ・フリーズ術式で石化凍結し、星王と星王妃が姿を消した後も、ロニエから預かったミミナガヌレネズミのナツを相方とし、30年間も彼らの居場所を守り続け、掃除や星王の機竜「ゼーファン十三型」の整備を行っていた。そしてUWに舞い戻ったキリトやアスナ、アリス達と再会を果たす。その際、エオラインから「トルーム」の名と彼女の功績が明かされた。
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