結社 ズニ族の例

結社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/18 15:55 UTC 版)

ズニ族の例

アメリカ(メキシコ)先住民のズニ族の場合、呪医結社が存在することを、ルース・ベネディクトが紹介している[4]。それによれば、秘伝の知識を、生涯を通して少しずつ学ばせていくとされ、上位の階級に進むごとに、その入会式の際に教えられる。また、この呪医に治療され、回復した患者も、その医師の集団(結社)の正式な成員にならねばならないという決まりがある(治療した患者が多ければ、会員も増えることになる)。

ズニ族の考え方では、「戦闘儀礼の結社」「狩猟儀礼の結社」「道化儀礼の結社」といったこれら諸々の結社は、呪医結社と一緒であると定義されている。ただ、R・ベネディクトは異なる点も指摘しており、例えば、戦闘結社に入るためには、「誰かを殺した人のみ」と定められており、この時、殺害した事情は全く問題としていない。そこには、血を流した人達は誰でも「自分の生命を救う」ため、生命を奪われる危険から逃れるために加わるという考えに基づき、この戦闘結社に入った者は、村の治安を維持する義務が課せられる。狩猟結社の成員も男だけの会員であり、医師ではなく、道化結社も呪医とは異なるとしている。しかし、著しい相違が確認できるにもかかわらず、ズニ族はこれら諸々の結社を呪医結社と一つのものと考えている。

関連項目

文学に関するもの

短歌結社、俳句結社、川柳結社については#短歌結社の例#俳句結社の例#川柳結社の例、を参照

歴史上の用語

歴史上の事件・結社(日本)

歴史上の事件・結社(世界)

結社への規制

その他


  1. ^ 綾部, 2006 & p.0.
  2. ^ 堀一郎『民間信仰』(岩波全書、1951年) p.264
  3. ^ 堀一郎『民間信仰』(岩波全書、1951年) p.265
  4. ^ ルース・ベネディクト『文化の型』(1934年)
  5. ^ 日蓮宗 仏教・仏事のQ&A


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