日米関係 日米同盟

日米関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 02:45 UTC 版)

日米同盟

現在では日米両国は安全保障面で日米安全保障条約を中心に軍事協力関係があり、安全保障以外の分野でも様々な協力を進め、同盟関係にある(日米同盟)。

日米間で「同盟」の語が登場したのは、共同声明としては1981年5月の鈴木善幸首相とロナルド・レーガン大統領による日米首脳会談後に発表されたものが初めてである[33](この前にも、1979年5月に大平正芳首相が訪米した際、歓迎会の席上で「(アメリカは)かけがえのない友邦であり、同盟国」と述べている[34])。その後「同盟」の語は徐々に使用されるようになり、1996年4月に発表された「日米安全保障共同宣言」でも同盟関係が確認され[35]2006年6月には小泉純一郎首相とジョージ・W・ブッシュ大統領が「21世紀の地球的規模での協力のための新しい日米同盟」を宣言した[36]2010年に日米安全保障条約が改訂50周年を迎えた際も、「日米同盟」が果たしてきた役割や意義の確認をし共同発表が出されている[37]

2014年4月24日に行われた日米首脳会談では、日米同盟は日米のみならずアジア太平洋地域の安定を主導していくとし、共同記者会見でバラク・オバマ大統領が「日米の絆は軍事的な同盟に限るものではない」と表明している[38]

2015年4月29日には安倍晋三首相アメリカ議会上下両院合同会議の場で演説し、日米同盟を「希望の同盟」と呼ぶことを提唱した[39]。また、この演説の会場にはかつて日米両軍が熾烈な戦闘を繰り広げた硫黄島の戦いにおいて、日本軍守備隊の最高指揮官で戦死した栗林忠道の孫の一人にあたる新藤義孝自由民主党衆議院議員と、当時アメリカ海兵隊大尉として従事したローレンス・スノーデン退役中将の両者が隣席同士で参列し、演説の最中で握手を交わすことで相互に顕彰を讃えた。

2015年11月3日中谷元防衛大臣アシュトン・カーター国防長官が会談し、「同盟調整メカニズム」の運用開始が確認された[40]。これにより、日米は自衛隊アメリカ軍の間の調整が必要な政策について「平時」から協議を行うこととなった[41]

2016年5月27日には、アメリカ合衆国大統領バラク・オバマが日本の安倍晋三首相の同行も伴い、原子爆弾が投下された広島県広島市広島平和記念公園へ、現職のアメリカ合衆国大統領としては初めてアメリカ軍が核攻撃をした日本の都市へ訪問した。また、これに事実上呼応するように、同年12月27日安倍晋三内閣総理大臣がバラク・オバマ大統領の同行も伴い、ハワイ州オアフ島真珠湾へ、現職の日本の首相としては4人目、訪問自体が主目的としては初めて訪問した。これにより、日米両国がかつて敵対関係に陥り戦火を交えた戦争の「勃発(始まり)」と「終結(終わり)」の象徴する出来事のあった場所に、現職の両国首脳が相互に訪問し合うことで、「日米の和解」を世界に示すこととなった。




注釈

  1. ^ ジョンソン=リード法は本来、日本人移民のみを排除した法律ではなかったが、東欧南欧アジアからの移民を厳しく制限、特にアジア出身者については移民を全面的に禁止する条項を設け、結果として、当時アジアからの移民の大部分を占めていた日系移民が排除されることとなったため、日本では「排日移民法」と呼ばれてきた。

出典

  1. ^ Obama: US will stand by longtime ally Japan
  2. ^ Rice says U.S. won't forget Japanese abductees
  3. ^ Asia Times Online
  4. ^ アーカイブされたコピー”. 2011年8月8日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年9月19日閲覧。
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  7. ^ Treat, p. 193
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  9. ^ Findling, p. 427
  10. ^ Treat, p. 194
  11. ^ "ARRIVAL OF HON. ROBERT H. PRUYN". The New York Times. December 14, 1865.
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  19. ^ 『明治ニュース事典VIII』(1985)pp.606-609
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  21. ^ 日米協会の歩み - 一般社団法人 日米協会 公式ホームページ - 2018年7月21日閲覧。
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  28. ^ Gates: 'No Alternatives' to US-Japan Security Accord
  29. ^ a b Washington Post, December 29, 2009, "U.S. Concerned About New Japanese Premier Hatoyama" http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/12/28/AR2009122802271.html?hpid%3Dtopnews&sub=AR
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  31. ^ Mann, Jim. FSX Deal Becomes Test of U.S., Japan Relations. 06 March 1989. Los Angeles Times. Retrieved 16-09-2011.
  32. ^ 日米首脳会談”. 日本国外務省 (2018年4月18日). 2019年9月24日閲覧。
  33. ^ 五百旗頭 真[編] 「戦後日本外交史」第3版補訂版 有斐閣アルマ、2014年、第5章 「国際国家」の使命と苦悩 p.193
  34. ^ 五百旗頭 真[編] 「戦後日本外交史」第3版補訂版 有斐閣アルマ、2014年、第4章 自立的協調の模索 p.182
  35. ^ 日米安全保障共同宣言” (1996年4月17日). 2015年10月19日閲覧。
  36. ^ 外務省:新世紀の日米同盟” (2006年6月29日). 2015年10月19日閲覧。
  37. ^ 外務省:「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(日米安全保障条約)署名50周年に当たっての日米安全保障協議委員会の共同発表(仮訳)” (2010年1月19日). 2015年10月19日閲覧。
  38. ^ “オバマ大統領「尖閣は安保対象」明言”. 日本経済新聞. (2014年4月24日). http://www.nikkei.com/article/DGXNNS0010006_U4A420C1000000/ 2014年10月8日閲覧。 
  39. ^ 米国連邦議会上下両院合同会議における安倍総理大臣演説「希望の同盟へ」|外務省” (2015年4月30日). 2015年10月5日閲覧。
  40. ^ “自衛隊と米軍が平時から情報共有 運用開始”. NHKニュース. (2015年11月4日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151104/k10010293311000.html 2015年11月4日閲覧。 
  41. ^ “日米一体化、平時から=「同盟調整メカニズム」運用開始”. THE WALL STREET JOURNAL. (2015年11月3日). http://jp.wsj.com/articles/JJ11055571677339494086117045239453428628687 2015年11月4日閲覧。 





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