山田輝郎 山田輝郎の概要

山田輝郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 22:53 UTC 版)

やまだ きろう
山田 輝郎
生誕1894年11月16日
奈良県
死没 (1982-04-17) 1982年4月17日(87歳没)
国籍 日本
出身校早稲田大学[1]
職業実業家
肩書きロート製薬会長

来歴

奈良県宇陀郡伊那佐村(後の榛原町、現・宇陀市)出身。山田安民の長男である[3]1899年、父・安民が大阪で信天堂山田安民薬房創業。

1920年、早稲田大学専門部政治経済科を卒業[1]。山田安民薬房に入る[3]1936年、父の退隠に伴い家督を相続する[3]1939年上海に山田製薬會社を、1940年奉天に満州山田製薬會社を各設立し共に其の社長に就任する[3]1943年、父・安民死去。1949年、ロート製薬株式会社に改組、社長に就任。

1954年9月に大衆胃腸薬『シロン』(後の『パンシロン』の源流)を発売。これがヒット商品となり、会社を急成長させた。

1964年に行われた東京オリンピック競泳で日本勢が不振だったことから、翌年1965年に私財を拠出して山田スイミングクラブを設立。後のミュンヘンオリンピック金メダリスト青木まゆみらを育てた(1972年解散)。1977年、私財から30億円を拠出し財団法人山田科学振興財団を設立。

1978年、ロート製薬社長の座を長男の山田安邦に譲り、会長に就任。1981年勲三等旭日中綬章を受章。

1982年4月17日、気管支喘息のため死去。享年87。

人物

趣味は読書[3]。宗教は融通念仏宗[3]。住所は大阪市東区南久宝寺町[3]。大阪府在籍[3]

1959年11月、大阪市生野区巽西に当時としては最新鋭の設備を誇る本社工場を完成させた。この社屋は現在も本社として使用されており、1962年から一社提供テレビ番組で使用されているが飛び交うオープニング(1993年以前は実写、1993年から2010年まではアニメーションで放送された)で知られている。又、テレビ界では大橋巨泉と親しく、1976年1月に始まった一社提供番組『クイズダービー』が複雑なルールで不振だった時に、TBSからの打ち切り勧告を撤回させた。

家族・親族

山田家
  • 父・安民[3]1868年 - 1943年、元・胃活、ロート目薬本舗店主)[4]
  • 妻・八重1898年 - ?) - 大阪府、川崎佐治右衛門の長女[3]辰馬半左衛門の姪。
  • 男・安邦[3]1926年 - 2003年) - 元・ロート製薬会長
  • 二男・安信1929年 - ) - 関西学院大学法学部卒、大和開発興業社長、ロート製薬取締役[6]
  • 三男・安定[3]1932年 - ) - 東大工学部卒、物理学者、大阪大学名誉教授。妻の親戚にカルピス創業家[7]
  • 四男・安正1935年 - ) - 阪大卒、兵庫医大助教授[6]
  • 五男・安廣[3]1938年 - ) - 阪大薬学部卒、ロート製薬取締役、メンソレータム(米国)会長[8]。アンズコーポレーション(旧・日本ジョセフィン)代表取締役会長
親戚

  1. ^ a b 『早稲田大学校友会会員名簿 大正14年11月調』早稲田大学校友会、80頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2016年1月11日閲覧。
  2. ^ a b 山田輝郎とはコトバンク。2016年1月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n 『人事興信録 第13版 下』ヤ128頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2016年1月11日閲覧。
  4. ^ 『財界闘将伝 次代に生る者』40 - 43頁。2016年1月11日閲覧。
  5. ^ 『大衆人事録 第二十三版 西日本編』広瀬弘、帝国秘密探偵社、1963年8月10日、き324頁
  6. ^ a b 『人事興信録』38版下、1995年
  7. ^ 『人事興信録』38版下、1995年 吉田剛
  8. ^ 『人事興信録』43版下、2005年、吉田安廣


「山田輝郎」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「山田輝郎」の関連用語

山田輝郎のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



山田輝郎のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの山田輝郎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS