十四年式拳銃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/12 01:44 UTC 版)
バリエーション
北支一九式拳銃
南部式・十四年式から派生した最末期の製品である。 生産数は不明ながら、米国に比較的状態の良いものが残されており、北京の軍事博物館にも展示されている。
十四年式からの改良品だが、そのデザイン・構造には相違点が多く、十四年式の非実戦的なデザインの多くが改善され、大量生産を意識した構造となっている。生産も日本本土ではなく日本軍占領下の中国・北平(北京)で行われた。
北支一九式の十四年式(南部式)からの主な変更点は下記の通りである。
- 別パーツだった用心鉄と機関部が一体化し、引き鉄がピン固定へ変更された。用心鉄のサイズは小型のものに戻された。
- 用心鉄根元(右側面)のレバーで、銃身・ボルトグループと機関部が分解できるようになった。
- 安全装置レバーが用心鉄根元からグリップ後方へ移され、シアを直接ブロックする確実なものへ変わるとともに、右手だけでの操作が可能になった。
- 十四年式にあるマガジン脱落防止スプリングが無くなった。
登場作品
参考文献
- Japanese Nambu Type 14 pistol explained , Ebook by Gérard Henrotin (H&l Publishing - hlebooks.com - 2010)
- World of Guns: Gun Disassembly , Noble Empire
関連項目
- ^ a b 宗像和広・兵頭二十八・編著 『日本兵器資料集 泰平組合カタログ』ミリタリー・ユニフォーム8 並木書房 ISBN 4-89063-117-8
- ^ 牧愼道 編『ある兵器発明家の一生』天竜出版社 1953年
- ^ 南部式自動拳銃は、機構の複雑さ、生産性、整備性の問題などから陸軍には制式採用されず、乙型が「陸式拳銃」の名称で海軍陸戦隊において限定的に採用された
- ^ a b World of Guns: Gun Disassemly, Noble Empire
- ^ 佐山二郎『小銃 拳銃 機関銃入門』光人舎NF文庫N-284 光人舎
- ^ FN ブローニング M1900、FN ブローニング M1906、FN ブローニング M1910、コルト M1903など
- ^ 南部式自動拳銃(大型・小型)、杉浦式自動拳銃、浜田式自動拳銃など
- ^ 『警視庁史 昭和前編・昭和中編(上)』『福岡県警察史 昭和前編・昭和後編』『長崎県警察史 下巻』など
- 1 十四年式拳銃とは
- 2 十四年式拳銃の概要
- 3 運用
- 4 バリエーション
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