動脈硬化症 動脈硬化に纏わる映画(科学技術映画)

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動脈硬化症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/28 02:27 UTC 版)

動脈硬化に纏わる映画(科学技術映画)

動脈硬化症につながる動脈硬化のメカニズムを追った短編映画が、藤沢薬品工業(現・アステラス製薬)の企画の下、ヨネ・プロダクションの手により1989年に製作されている。

作品タイトルは『動脈硬化 カルシウムとのかかわり』で、上映時間は「カラー・17分」。

本作品では、動脈硬化を患っている動脈断面(特に病巣断面)を観察、その後、動脈自体を構成し、それを収縮・弛緩する役割を担う血管平滑筋細胞が“遊走因子からの刺激”を受けて動脈(血管)内膜に入り込むと「収縮・弛緩」の役割を放棄して増殖を繰り返し、動脈内部を狭める要因になっていると指摘している。更に、以上の血管平滑筋細胞の活動にはカルシウムイオンが深く関わっていることを、蛍光試薬やカルシウム拮抗剤を使った実験などを通じて提示している。

そして、血管内膜に入り込んだ血管平滑筋細胞は、同じく内膜に入り込んだ白血球の一種・マクロファージと共に、LDLコレステロールなどのリポタンパク質を取り込むことで、内部にコレステロールエステルを抱える泡沫細胞に変化し、病巣を形成していることも本作品を通じて示されている[注 1]

本作品は現在、科学映像館Webサイト内において無料公開されている。

脚注

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注釈

  1. ^ マクロファージが血管内膜に入り込んでから泡沫細胞に変化するまでのプロセスに関しては、『マイナビニュース』2014年1月21日付掲載記事[10]、ならびに『国立循環器病情報サービス』に掲載されている「[21]動脈硬化」ページ[11]が詳しい(もっとも、例えばマクロファージが血中コレステロールを取り込むまでの過程の部分の説明に関して、『マイナビニュース』掲載記事では「血管に負担が掛かると血中のLDLコレステロールが血管内皮下に入り込んで酸化。この酸化LDLは周囲の細胞に対し毒性を有すことから、これを取り除くためにマクロファージが集まってくる」というふうに説明されているのに対し、『国立循環器病情報サービス』掲載記事では「刺激により内皮細胞が傷つくと血中の単球〈白血球〉が内皮細胞にくっついた上、内皮細胞の間から潜り込んで『マクロファージ』と呼ばれる状態に変身する。そして血中コレステロールが過多の状態になると、この『マクロファージ』が“呼び寄せ役”となって脂肪物質がどんどん取り込まれて蓄積し、内膜が厚くなってくる」というふうに説明されており、両者の間で捉え方の差異が認められる)。

出典

  1. ^ 動脈硬化とは”. 健康の森. 日本医師会 (2009年5月). 2014年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月17日閲覧。
  2. ^ a b 島田和幸(小山市民病院・病院長)《監修》. “2.動脈硬化のメカニズム”. 生活習慣病と動脈硬化(心筋梗塞、脳梗塞など). アステラス製薬. 2014年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月16日閲覧。
  3. ^ a b c d アテローム動脈硬化”. メルクマニュアル医学百科 家庭版. メルク・アンド・カンパニー (2008年1月). 2014年8月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月16日閲覧。
  4. ^ Atherosclerosis”. 国民保健サービス (2014年6月13日). 2016年2月1日閲覧。
  5. ^ 宮崎滋(新山手病院・生活習慣病センター長). “メタボリックシンドロームのメカニズム(1) 動脈硬化編”. e-ヘルスネット[情報提供]. 厚生労働省. 2014年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月16日閲覧。
  6. ^ 財団法人 循環器病研究振興財団《監修》. “メタボリックシンドロームってなに?”. メタボリックシンドロームを予防しよう. 厚生労働省. 2014年9月16日閲覧。→アーカイブ
  7. ^ 富山医薬大教授・浜崎智仁著 『コレステロールは高いほうが長生きする』 エール出版社 2003年11月15日発行
  8. ^ 動脈硬化の種類と起こり方”. 健康の森. 日本医師会 (2009年5月). 2013年5月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月16日閲覧。
  9. ^ 【動脈硬化】 メタボが血管の老化現象を加速する”. 生活習慣病とその予防~気になる病気辞典. 全国健康保険協会 (2014年4月1日). 2014年8月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月17日閲覧。
  10. ^ デイビー日高 (2014年1月21日). “筑波大など、マクロファージに関わる動脈硬化を悪化させるメカニズムを発見”. マイナビニュース“テクノロジー” (マイナビ). http://news.mynavi.jp/news/2014/01/21/295/ 2014年9月16日閲覧。 
  11. ^ [21]動脈硬化”. 循環器病あれこれ「血管・血液」~国立循環器病情報サービス. 国立循環器病研究センター (2014年3月12日). 2014年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月16日閲覧。


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