動脈管の閉鎖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 05:34 UTC 版)
胎児期の循環において、右心室から駆出された血液の大半は、肺を通過せず肺動脈に入る手前の動脈管を介して大動脈弓から下行大動脈へと流入している(右左シャント)。これは胎児の肺血管抵抗が高く、一方で体血管抵抗が低いことによる。 出生直後呼吸し肺胞が膨張することで肺血管抵抗は急激に低下し、一方で体血管抵抗は上昇する。このため出生直後の動脈管は、一時的に大動脈から肺動脈へと左右シャントになるが、酸素分圧が40~50mmHg以上になると動脈管の血管内膜収縮が発生し、10~15時間で血流が途絶え機能閉鎖、その後内膜の増殖で2~3週間で解剖学的にも閉鎖され、最終的には動脈管索という構造物のみ残される。
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