シュウカイドウ シュウカイドウの概要

シュウカイドウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 16:51 UTC 版)

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シュウカイドウ
シュウカイドウの花と葉
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: スミレ目 Violales
: シュウカイドウ科 Begoniaceae
: シュウカイドウ属 Begonia
: シュウカイドウ B. grandis
学名
Begonia grandis Dryand.
和名
シュウカイドウ(秋海棠)
ヨウラクソウ(瓔珞草)
英名
hardy begonia

分布

中国大陸山東省以南)、マレー半島に分布する。

日本では江戸時代初期に園芸用に持ち込まれた帰化植物#園芸を参照)である。

特徴

夏から初秋にかけて草丈 70cm 前後に生長し、扁心形で左右非対称のを互生させる。この葉は長さが 20cm 程度と大きい。葉にはシュウ酸が含まれる。

期は 8 - 10月。花期になると茎の頂点から花序を伸ばし、2 - 3cm 程度の淡紅色の花を咲かせる。雌雄異花同株で、雄花は上方に正面に向いて開き、中央に黄色く球状に集まった雄蘂が目立ち、4枚の花弁のうち実は左右の小さな2枚が花弁で、上下の大きな花弁のように見える2枚は。雌花には下方に垂れ下がった状態で下方に向いて開き、中央の黄色い雌蕊は3つに分かれ先はらせん状になっている。雌花も雄花と同様の花を咲かせるが、三角錐状の子房を持ち小さな花弁が1枚だけのことが多い。

花が終わると、こげ茶色がかり羽が 3枚ある楕円形の実を付ける。この種子のほか、開花後には葉腋に珠芽を付け、それでも殖える。

実を付ける頃には地上部は枯れ、球根で越冬する。

日本人とのかかわり

園芸

江戸時代初期に日本に持ち込まれて以降、園芸用として栽培されている。貝原益軒の『大和本草』に、「寛永年中、中華より初て長崎に来る。……花の色海棠に似たり。故に名付く」と記されている。[1]

シュウカイドウ属の中では耐寒性が高く、同属の中では唯一、日本の九州以北に定着し野生化している。基本的に丈夫で、繁殖も容易である。球根を植えれば屋外でも定着し、種子や珠芽を播いて殖やすことができる。直射日光が当たらない程度に明るく、湿気の多い場所を好む。

なお、近年は同属の多くの種が持ち込まれ園芸用として栽培されており、それらは主に「ベゴニア」と呼ばれているが、本(亜)種は古くから定着していたため、ベゴニアとは呼ばれない。

この他に日本に自生する種としては、沖縄県八重山諸島コウトウシュウカイドウ (B. fenicis Merr.) とマルヤマシュウカイドウ (B. formosana (Hayata) Masam.) がある。いずれも森林内の谷間周辺に見られ、コウトウシュウカイドウは茎が立って木立状になり、マルヤマシュウカイドウは茎が短く、葉は根出状になる。

俳句

俳句では季語として詠まれる。

花言葉

花言葉は、自然を愛す、恋の悩み、片思い、未熟[2]。「片思い」はハート形の葉の片方が大きくなるところからといわれる。




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