球面調和関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/07 23:26 UTC 版)


球面調和関数(きゅうめんちょうわかんすう、英: spherical harmonics[1])あるいは球関数(きゅうかんすう、英: spherical functions[2])は以下のいずれかを意味する関数である:
- n 次元ラプラス方程式の解となる斉次多項式を単位球面に制限する事で得られる関数。
- 次元 n が 3 の場合の 1 の意味での球面調和関数で、球面座標 (r, θ, φ) で書いたラプラス方程式の変数分離解を記述するのに用いる事ができる関数 Y n
k (θ, φ).
本項では 1 及び 2 双方の意味の球面調和関数について述べるが、特に断りがない限り、「球面調和関数」という言葉を 1 の意味で用いる。
定義
R を実数全体の集合とし、C を複素数全体の集合とし、n 個の実数からなる組の集合を Rn とし、Rn の元を (x1, …, xn) ∈ Rn と書き表すことにする。
Rn 上の複素数値関数
- φ: Rn → C
が2階微分可能なとき、Δφ を
外部リンク
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『球関数』 - コトバンク
- Spherical harmonic - ブリタニカ百科事典
球面調和関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 04:25 UTC 版)
詳細は「球面調和関数系(英語版)」を参照 A k {\displaystyle {\mathcal {A}}_{k}} で次数 k の斉次調和多項式全体の成す集合を表す。集合 A k {\displaystyle {\mathcal {A}}_{k}} は体球面調和関数系(英語版)として知られる。高次元において体球面調和関数系はエルミート多項式と同様の役割を演じる。具体的には、 A k {\displaystyle {\mathcal {A}}_{k}} の適当な P(x) に対し、f(x) = e−π|x|2P(x) のフーリエ変換は f ^ ( ξ ) = i − k f ( ξ ) {\displaystyle {\hat {f}}(\xi )=i^{-k}f(\xi )} で与えられる。集合 H k {\displaystyle {\mathcal {H}}_{k}} を f(|x|)P(x) (P(x) ∈ A k {\displaystyle {\mathcal {A}}_{k}} ) の形の関数から作られる線型結合全体の成す集合の L2(Rn) における閉包とする。このとき、空間 L2(Rn) は空間 H k {\displaystyle {\mathcal {H}}_{k}} の直和に分解され、フーリエ変換は各空間 H k {\displaystyle {\mathcal {H}}_{k}} をそれ自身に移す。また、各空間 H k {\displaystyle {\mathcal {H}}_{k}} へのフーリエ変換の作用を特徴付けることができる。ƒ(x) = ƒ0(|x|)P(x) (P(x) ∈ A k {\displaystyle {\mathcal {A}}_{k}} ) と表される関数のフーリエ変換は f ^ ( ξ ) = F 0 ( | ξ | ) P ( ξ ) {\displaystyle {\hat {f}}(\xi )=F_{0}(|\xi |)P(\xi )} となる。ただし、 F 0 ( r ) = 2 π i − k r − ( n + 2 k − 2 ) / 2 ∫ 0 ∞ f 0 ( s ) J ( n + 2 k − 2 ) / 2 ( 2 π r s ) s ( n + 2 k ) / 2 d s {\displaystyle F_{0}(r)=2\pi i^{-k}r^{-(n+2k-2)/2}\int _{0}^{\infty }f_{0}(s)J_{(n+2k-2)/2}(2\pi rs)s^{(n+2k)/2}\,ds} であり、J(n + 2k − 2)/2 は次数 (n + 2k − 2)/2 の第一種ベッセル関数である。k = 0 のとき、これは動径関数のフーリエ変換に対する有用な公式を与える。
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