3次元空間における球面調和関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 03:05 UTC 版)
「球面調和関数」の記事における「3次元空間における球面調和関数」の解説
3次元空間 R3 の場合、R3 を球面座標 (r, θ, φ) で表すと、下記の Y mk (θ, φ) が球面調和関数になる事が知られている。 Y k m ( θ , ϕ ) = ( − 1 ) ( m + | m | ) / 2 2 k + 1 4 π ( k − | m | ) ! ( k + | m | ) ! P k | m | ( cos θ ) e i m ϕ . {\displaystyle Y_{k}^{m}(\theta ,\phi )=(-1)^{(m+|m|)/2}{\sqrt {{\frac {2k+1}{4\pi }}{\frac {(k-|m|)!}{(k+|m|)!}}\,}}\,P_{k}^{|m|}(\cos \theta )\,e^{im\phi }.} (B1) ここで m は整数で、k ≥ |m| (B2) であり、P mk (t) はルジャンドルの陪多項式 P k m ( t ) = 1 2 k ( 1 − t 2 ) m 2 ∑ j = 0 ⌊ ( k − m ) / 2 ⌋ ( − 1 ) j ( 2 k − 2 j ) ! j ! ( k − j ) ! ( k − 2 j − m ) ! t k − 2 j − m {\displaystyle P_{k}{}^{m}(t)={\frac {1}{2^{k}}}(1-t^{2})^{\tfrac {m}{2}}\sum _{j=0}^{\lfloor (k-m)/2\rfloor }{(-1)^{j}(2k-2j)! \over j!(k-j)!(k-2j-m)!}t^{k-2j-m}} (B3) である。すなわち P mk (t) はルジャンドルの陪微分方程式 ( 1 − t 2 ) y ″ ( t ) − 2 t y ′ ( t ) + [ k ( k + 1 ) − m 2 1 − t 2 ] y ( t ) = 0 {\displaystyle (1-t^{2})y''(t)-2t\,y'(t)+\left[k(k+1)-{\frac {m^{2}}{1-t^{2}}}\right]y(t)=0} の解である。なお、ルジャンドルの陪微分方程式は条件 (B2) を満たすとき、およびそのときだけ解を持つことが知られている。また、Y mk (θ, φ) の定義における係数は、後述するノルムが1になるよう選んだものである。 Y mk (θ, φ) が球面調和関数の定義を満たすことは自明ではないが、p を p(r, θ, φ) = rk Y mk (θ, φ) と定義した上で直交座標に変換すると p が斉次多項式になっている事を確認できる。 なお、本項では、「球面調和関数」という言葉をラプラス方程式の解となる斉次多項式(の球面への制限)一般を指す用語として用いるが、物理の教科書などでは上述した Y mk (θ, φ) のみを球面調和関数と呼んでいるものも多い。
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