3次元構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 01:11 UTC 版)
膜タンパク質の構造は、X線結晶構造解析、電子顕微鏡法、またはNMR分光法によって決定することができる。これらのタンパク質の最も一般的な三次構造は、膜貫通型ヘリックスバンドルとβバレルである。膜タンパク質のうち、脂質二重層 (環状脂質シェル(英語版)を参照) に付着している部分は、大部分が疎水性アミノ酸で構成されている。 疎水性表面を持つ膜タンパク質は、比較的柔軟性があり、比較的低レベルで発現する。このため、十分なタンパク質を入手し、結晶を成長させることが困難になる。したがって、膜タンパク質は機能的に重要であるにもかかわらず、その原子分解能構造を決定することは球状タンパク質よりも困難である。2013年1月現在、プロテオーム全体の20~30%を占めるにもかかわらず、タンパク質構造が決定された膜タンパク質は0.1%未満である。このような困難さと膜タンパク質の重要性から、疎水性プロット(英語版)に基づく構造予測法や、ポジティブ・インサイド・ルールなどの手法が開発されてきた。
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