taspoの貸し借り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 22:05 UTC 版)
taspoは、たばこ自動販売機での未成年者の購入に対し、概ね有効に機能しているが、カードの貸し借りの問題が存在する。この規制はたばこ自動販売機によってたばこを販売するたばこ小売業者に対しての規制であるため、購入者やtaspo所持者に対しての法律上の規制や罰則などが整備されなかった。そのためtaspo会員規約で、taspoの他者への貸与、譲渡、担保に供することを禁じており、違反した行為が判明した場合は、taspoの利用停止を行うことができるとの規約がされているに留まる。もし、この規約に違反してtaspoを使用して未成年者がたばこを購入し、または販売や供与されたとしても、未成年者喫煙禁止法では販売者が未成年者が自分自身で喫煙することを知っていて販売しなければ処罰されず、供与の場合はこの法律では罰せられない。このため、地方公共団体が青少年保護育成条例などの条例で規制している例はあるが、それぞれ地域により運用は異なっている。 また、taspo対応たばこ自販機のみ備えた小売店・飲食店・ホテルなどにて、taspoを所持していないが、たばこ購入希望の成人客に店員や従業員などのtaspoを貸し出していることがある。福岡県では、taspoを自動販売機に吊り下げていた販売店があった。これらは、taspoの申し込み手続きが煩雑なため、自動販売機でたばこを購入できない客への配慮と見られる。貸す際に身分証明書などの提示を求めなければ、年齢詐称に対処できない問題もあるがJTでは、未成年者喫煙禁止法上、taspoを想定した規定がないため、「貸す時に成人かどうかが判るので問題はない」との見解を出している。日本たばこ協会は当初、「未成年者喫煙禁止法に抵触する恐れがあり、taspoの趣旨にも反する」などの声明を出したが、現在はJT同様成人か判れば問題ないという見解に変更している。「タスポカードの貸与および不正使用について」と題し報道関係者へコメントを発表した。(2009年6月13日) 他、厚生労働省研究班が2008年秋に実施した調査で、喫煙する中高生のうち約3割が、taspoを使ってたばこを購入していることが判明しており、また、そのうちの4割近くが、家族からtaspoを借りるなどしていた。2008年6月2日には、taspoを15歳の次男に貸して喫煙を容認したとして、未成年者喫煙禁止法違反の疑いで41歳の母親が書類送検された。親が自分のtaspoを子に渡し喫煙を黙認し処罰された例はこの他にも確認されている。
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