methylanthranilateとは? わかりやすく解説

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アントラニル酸メチル

分子式C8H9NO2
その他の名称アントラニル酸メチル、Methyl anthranilate、2-Aminobenzoic acid methylMethyl o-aminobenzoate、Anthranilic acid methyl ester、2-Aminobenzoic acid methyl ester、メチルアントラニラート、Anthranilic acid methyl
体系名:メチルo-アミノベンゾアート、o-アミノ安息香酸メチル、2-アミノ安息香酸メチル


アンスラニル酸メチル

名称アンスラニル酸メチル
英名methylanthranilate
別名o-アミノ安息香酸メチル
化学式C8H9NO2
香り花ないし,甘いブドウ
状態l(無色淡黄色
融点25
沸点※135.5(15mmHg)
比重※1.168(d18.6)
性質エタノールエーテル可溶難溶
用途人造ネロリ油調合セッケン洗剤シャンプー食品香料
有機性160
無機145
分子データ
» 「動く分子事典」の分子モデル表示の特性について、「生活環境化学の部屋」より補足説明をいただいております。

アントラニル酸メチル

(methylanthranilate から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/22 08:24 UTC 版)

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アントラニル酸メチル
識別情報
CAS登録番号 134-20-3
PubChem 8635
特性
化学式 C8H9NO2
モル質量 151.16 g/mol
密度 1.168 g/cm3
融点

24 °C

沸点

256 °C

危険性
引火点 104 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アントラニル酸メチルは、MA、メチル 2-アミノベンゾエート、またはカルボメトキシアニリンとしても知られているアントラニル酸エステルの一つである。化学式は C8H9NO2である。この化合物はフルーティーなブドウの香りがあり、その主な用途の一つは着香料である。

性質

アントラニル酸メチルは無色から淡黄色の液体で、凝固点は 24 °C、沸点は 256 °C、密度は20 °Cで 1.168 g/cm3である[1]。屈折率は 20 °C 波長589 nmで 1.583 である[2]。青紫色の蛍光を示す。水にはほとんど溶けず、エタノールプロピレングリコールに溶ける。パラフィンオイルには溶けない。可燃性であり、引火点は 104 °C である。無希釈ではフルーティーな香りがある。 25ppm ではカビ臭とベリー様のニュアンスを伴った、甘い、コンコード種のブドウ様の香りがある[3][4]

用途

アントラニル酸メチルには鳥忌避剤の効力がある。食品グレードで、トウモロコシ、ヒマワリ、米、果物、ゴルフコースの保護に使用できる。アントラニル酸ジメチル (DMA)(訳者注:N-メチルアントラニル酸メチルのこと) にも同様の効果がある。クール・エイド (アメリカの粉末ジュース) のブドウのフレーバーにも使われている。また、 キャンディー、ソフトドリンク (グレープソーダなど)、フルーツ (Grāpplesなど)、チューインガム、医薬品、ニコチン製品のフレーバーに使用される[5]

アントラニル酸メチルは、さまざまな天然精油の成分として、また合成アロマケミカルとして、現代の香水で広く使用されている[3][6]。また、アルデヒドを使用してシッフ塩基を生成するためにも使用され、その多くは香水にも使用される。 香水の分野では、最も一般的なシッフ塩基は、アントラニル酸メチルとヒドロキシシトロネラールを組み合わせて生成されるオーランティオール (aurantiol) として知られている[7][8]

天然物中の存在

アントラニル酸メチルは、次のような天然物中に存在する。コンコード種のブドウやその他のラブルスカ種のブドウとその雑種、ベルガモットニセアカシア、チャンパック (champak)、ガーデニアジャスミンレモンマンダリンオレンジネロリオレンジルーオイル、ストロベリーチューベローズガランガルイランイラン。 また、酢酸エチル酪酸エチルとともに、リンゴの必須フレーバーの主成分でもある[9]

脚注

  1. ^ Kováts, Kugler (1963). “Zur Kenntnis ätherischer Öle. 1. Mitteilung. Zur Kenntnis des Mandarinenschalen-Öls (Citrus reticulata BLANCO, bzw. Citrus nobilis var. deliciosa SWINGLE "Mandarin")”. Helvetica Chimica Acta 46 (5): 1480–1513. doi:10.1002/hlca.19630460506. 
  2. ^ Halama; Pytela (1996). “Steric Effects in Acid-Catalyzed Decomposition and Base-Catalyzed Cyclization of 1-(2-Alkoxycarbonylphenyl)-3-phenyltriazenes”. Collection of Czechoslovak Chemical Communications 61 (5): 751. doi:10.1135/cccc19960751. 
  3. ^ a b The Good Scents Company: Methyl anthranilate
  4. ^ The Japan Food Chemical Research Foundation
  5. ^ Brown, Jessica E.; Luo, Wentai; Isabelle, Lorne M.; Pankow, James F. (2014). “Candy Flavorings in Tobacco”. New England Journal of Medicine 370 (23): 2250–2252. doi:10.1056/NEJMc1403015. PMID 24805984. 
  6. ^ An Introduction to Perfumery by Curtis & Williams 2nd Edition, 2009, 978-0-9608752-8-3, 978-1-870228-24-4
  7. ^ The Chemistry of Fragrances: From Perfumer to Consumer, ed. Charles Sell, 0-85404-824-3, 978-085404-824-3
  8. ^ Good Scents Company Page for Aurantiol
  9. ^ Daniele Fraternale, Donata Ricci, Guido Flamini and Giovanna Giomaro. Volatiles Profile of Red Apple from Marche Region (Italy). Rec. Nat. Prod. (2011), 5:3; 202-207. pdf


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