チューベローズとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 生物 > 植物 > 植物 > チューベローズの意味・解説 

チューベローズ【tuberose】

読み方:ちゅーべろーず

月下香


チューベローズ (月下香)

Polianthes tuberosa

メキシコ原産です。わが国へは江戸時代後期渡来しました。塊茎があり、夏に花茎伸ばしてスイセン」に似た乳白色の花を咲かせます。花には芳香があり、とくに夜になると強くなります。昔、アステカ人々はこの香油チョコレートフレーバー使ったそうです。別名で「ゲッカコウ月下香)」とも呼ばれます
リュウゼツラン科ポリアンテス属の多年草で、学名Polianthestuberosa。英名は Tuberose
リュウゼツランのほかの用語一覧
フルクラエア:  フルクラエア・フォエチダ  フルクラエア・ベディンガウシイ
ヘスペルアロエ:  レッドユッカ
ポリアンテス:  チューベローズ
マンフレダ:  マンフレダ・マクローサ
リュウケツジュ:  ドラカエナ・コンキンナ  ドラカエナ・スルクローサ

チューベローズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/16 20:49 UTC 版)

チューベローズ
John Simsによるイラスト
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: キジカクシ科 Asparagaceae
亜科 : リュウゼツラン亜科 Agavoideae
: ゲッカコウ属[1] Polianthes
: チューベローズ P. tuberosa
学名
Polianthes tuberosa L.[2][3]
和名
チューベローズ[1]
ゲッカコウ[1][3]
オランダズイセン[3]
英名
tuberose

チューベローズ(月下香[4]: tuberose学名: Polianthes tuberosa)は、リュウゼツラン亜科多年草ゲッカコウ(月下香)、オランダズイセン(和蘭水仙)とも呼ばれる。夜に強い芳香を放つことから中国では「夜の香」を意味する晩玉香という別名を持つ[5]種小名ラテン語で「ふくらんだ、塊根状の」を意味し、球根を形成することに由来する。「チューベローズ」はその英語読みである。

特徴

原産地はメキシコ[2]、同属植物は12種ある。晩春に鱗茎から発芽し、披針形の葉は、根生葉が数枚、茎を抱く葉が十枚前後ある。草丈1mくらいになり、8月頃に、白い6弁花20 - 30輪からなる穂状花序をつける。花穂は45cmくらいになり、香りがよく、複雑でエキゾチックな甘いフローラル系で、とくに夜間は香りが強い。園芸種は八重咲きのものが多いが、一重咲きの方が香り高い。戦中に李香蘭渡辺はま子が唄ってヒットした中国曲の「夜来香」の花がチューベローズであると言われたことがあったが実際は別種の植物である。「夜来香」と呼ばれる植物は三種類あり、「チューベローズ 」、「イランイラン」、「イエライシャン」の別名になっている。中国曲「夜来香」は、イエライシャンに由来する。三種類とも夜になると強い芳香を放つことから夜来香と呼ばれる。

抽出物を香水のトップノートに用いるために、ハワイや熱帯アジアなどで栽培されている。ヴィクトリア朝時代のハワイでは葬式用の花とされていたほか、その後もレイや宗教行事用に用いられている。月下香抽出物は、香水業界では香水、アロマオイル、線香などの製造に使用されている。チューベローズの香りはフローラルで[6]、複雑、エキゾチック、甘い、花のような香りと表現される。香水では、ブドウ、イチゴのような香りを醸し出す[7]

栽培

球根が30g以上あるものでないと開花しないので、なるべく立派で病害虫がついていない球根を選ぶ。比較的丈夫な草花で、花を咲かせるためだけなら、水捌けや日当たりが良いところなら十分育つ。

植え付け適時は3月~5月で、株間は30cmくらいにし、球根に10cmくらい土がかぶるくらいに植える。7月~9月頃に開花し、5~7cm程度の香りの良い花を咲かせる。花色は白からピンク、咲き方も一重から八重咲まである。花の後に塊茎が分球する。冬は地上部が枯れたようになって越冬する。枯れた葉を取り除き、水やりはせずに次の春まで休眠させる。

画像

脚注

  1. ^ a b c シャーロット・テイラー+ロイ・ジロー「リュウゼツラン」『週刊朝日百科 植物の世界105 ヤマノイモ アロエ』岩槻邦男ら監修、朝日新聞社、1996年4月28日、9-275頁。
  2. ^ a b Polianthes tuberosa”. GRIN. 2012年8月14日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Polianthes tuberosa L. ゲッカコウ オランダズイセン”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年6月16日閲覧。
  4. ^ 富益良一; 田中万逸「花園」『実用園芸全書:蔬菜・果樹・花卉・盆栽』実業之日本社、1911年、423頁。 
  5. ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、171頁。 
  6. ^ フレグランスに使われる天然香料 フローラル”. 天然香料について. アロマフレグランス調律協会. 2025年6月16日閲覧。
  7. ^ Сладкие ароматы в парфюмерии - Лучшие сладкие духи для мужчин и женщин с фото - Гурманские парфюмы.”. gourmandperfumes.ru. 2025年4月17日閲覧。

外部リンク


「チューベローズ」の例文・使い方・用例・文例

  • チューベローズという植物
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チューベローズ」の関連用語

チューベローズのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チューベローズのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ボタニックガーデンボタニックガーデン
Copyright 2001-2025 shu(^^). All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチューベローズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS