ZCPR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 04:26 UTC 版)
1982年2月2日に公開されたZCPR (Z80 Command Processor Replacement)はデジタルリサーチ標準のコンソールコマンドプロセッサ(CPP)をそのまま置き換えるプログラムで、CCPグループと呼ばれる趣味のユーザーグループが開発した。フランク・ワンチョ、キース・ピーターセン(Simtel(英語版)の管理者)、ロン・フローラー、チャーリー・ストローム、ボブ・マティアス、リチャード・コンらが開発に参加した。実際にはリチャードがこのグループを推進していた(全員電子メールで連絡を取り合っていた)。 ZCPR1はニュージャージーにあるアマチュアコンピュータークラブのパソコン通信掲示板SIG/M(Special Interest Group/Microcomputers)のメンバー間でディスクを直接手渡しする形で配布された。 ZCPR2は1983年2月14日に公開された。SIG/Mでディスク10枚組のパッケージでリリースされた。ZCPR2は2.3にバージョンアップし、8080版もリリースされ、8080や8085でZCPR2が使えるようになった。 ZCPR3は1984年7月14日のパリ祭の日にSIG/Mからディスク9枚組のパッケージでリリースされた。ZCPR3のソースコードは一部機能を制限することで8080用としてビルドすることができ、Z80ではない機種でも実行できた。 1987年1月にリチャード・コンがZCPRの開発から撤退し、ZCPRを個人的に3.1へバージョンアップしていた実績のあるジェイ・セージにエシュロンは開発の継続を頼んだ。結果的にZCPR 3.3がリリースされた。ZCPR 3.3は8080系CPUをサポートせず、大きな機能拡張もなかった。 ZCPRバージョン3には以下の機能があった。 シェル エイリアス I/Oリダイレクト フロー処理 名前付きディレクトリ 検索パス カスタムメニュー パスワード オンラインヘルプ ZCPR3.3はまた使い勝手を大幅に改善する数多くのユーティリティがフルセットで付いてきた。当時CP/Mユーザーから熱烈な歓迎を受けたが、ZCPRだけではCP/Mの衰退を止めることはできなかった。
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