ユー‐アール‐エヌ【URN】
URN
読み方:ユーアールエヌ
URNとは、ネットワーク上の存在する文書などのリソースを一意に識別するための識別子のことである。URI(Uniform Resource Identifier)のサブセットとして、IETFによってRFC 2141で定義されている。
URNは、Webページの場所を示す識別子であるURL(URI)と同様の役割を持つ。ただし、URIは場所としてのWebページを特定するのに対して、URNは対象となるのリソースそのものを直接に特定するものである。
URNの指定に用いる構文は「urn」で始められ、コロン(:)で区切られる。例えばIETFのRFC 2141文書は、「urn:ietf:rfc:2141」という構文で指定される。なお、図書一般に割り当てられているISBN(International Standard Book Number)コードも一種のURNであるといえる。ISBNを指定する際には、例えば「urn:isbn:0451450523」などと指定する。
参照リンク
RFC 2141 URN Syntax
URIs, URLs, and URNs: Clarifications and Recommendations 1.0 - (W3C)
Uniform Resource Name
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/20 09:00 UTC 版)
Uniform Resource Name(URN, 統一資源名[1][2])は、urn スキームを使った Uniform Resource Identifier (URI) であり、それによって識別されるリソースにアクセス可能かどうかは含意しない。URN(名前)とURL(ロケータ)はどちらもURIであり、あるURIは同時に名前でありロケータでもありうる。
URN の機能要求仕様は RFC 1737 で記述されている。URNは、URN、URC (Uniform Resource Characteristic)、URL (Uniform Resource Locator)から構成されるインターネット情報アーキテクチャの一部である。それぞれには、以下のような役割がある。
- URN は識別に使われる。
- URC はメタ情報を付与するためにある。
- URL はリソースの位置を示し、探すためにある。
Uniform Resource Names (URNs) は、永続的で位置に依存しないリソース識別子であり、URNと属性を共有する他の名前空間をURNの名前空間に簡単にマッピングできるよう設計されている。したがって、URNの文法は、既存のプロトコルで送信でき、多くのキーボードで入力できるといった形式で文字データをエンコードする手段を提供する。
RFC 3986 ("Uniform Resource Identifier Generic Syntax") には以下のように述べられている。
URNの文法
RFC 2141 (1997年5月発行で、現在も「改善のための議論と示唆」が必要と分類されている)では、URNの文法をBNFで以下のように記述している。
<URN> ::= "urn:" <NID> ":" <NSS>
ここで、<NID> は「名前空間識別子 (Namespace Identifier)」、<NSS> は「名前空間固有文字列 (Namespace Specific String)」である。引用符で囲まれた節は必須である。先頭の "urn:" は小文字でなければならない。名前空間識別子によって、名前空間固有文字列の解釈の仕方が決定される。
URLとの比較
URNは個人の名前のようなもので、URLは個人の住所のようなものと言える。URNは何かの識別子を定義したもので、URLはその何かを探す方法を提供する。つまり、"what" と "where" の関係である。
URNはしばしば、本を一意に識別するISBNと比較される(実際、ISBNをURNとしてエンコードできる)。本の一意な識別子があることで、その本について議論できる(その本を読んだかどうか、面白かったかどうかなど)。しかし、実際にその本を読むには、本の在り処(例えば、ベッドの脇のテーブルの上など)を知る必要がある。したがってURNとURLは相補的である。例えば、あるRFCについて議論するとき、両方の概念を使って「urn:ietf:rfc:3187 (URN) は https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc3187.html (URL) にある」ということができる。
例
標準的でない使用法
以下の例は標準のURNではない。すなわち、公式に登録された名前空間を使っておらず、RFC 2141 (URN Syntax) と RFC 3406 (Uniform Resource Names (URN) Namespace Definition Mechanisms) に照らせば不正である。
- urn:www.agxml.org:schemas:all:2:0
- スキーマ "Agricultural Markup Language 2.0 for Grain and Oilseed Business" の名前空間を表した非標準URN。
- urn:sha1:YNCKHTQCWBTRNJIV4WNAE52SJUQCZO5C
- マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの演説「I Have a Dream」をMP3化したファイルを、そのSHA-1ハッシュをBase32でエンコードしたもので表した非標準URN。
- urn:tree:tiger:BL5OM7M75DWHAXMFZFJ23MU3LVMRXKFO6HTGUTY
- 上と同じMP3ファイルを、今度はTigerハッシュ木でエンコードしたもの。これらを使って特定のファイルを探すことができる。例えばBitziというサイトがある。
- urn:sici:1046-8188(199501)13:1%3C69:FTTHBI%3E2.0.TX;2-4
- 雑誌 "ACM Transactions on Information Systems" の特定の記事をパーセントエンコーディングにより符号化されたSICIコード。[2]
関連項目
- .arpa — urn.arpa は、動的ディスカバリ用
- デジタルオブジェクト識別子 (DOI)
- Extensible Resource Identifier (XRI)
- Internet Assigned Numbers Authority (IANA)
脚注
出典
- ^ 大辞泉 第3版のURNの項目(参考URL: [1])
- ^ srgia (2009年5月12日). “RFC1630(Universal Resource Identifiers in WWW)”. - srgia.memo.space -. 2019年3月24日閲覧。のURN語定義
外部リンク
Uniform Resource Name (URN)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 02:51 UTC 版)
「Uniform Resource Identifier」の記事における「Uniform Resource Name (URN)」の解説
リソースの「名前」を識別する。もしネットワーク上にリソースが無くなっても、一意で永続的な識別を行えるようにする。例えば urn:ietf:rfc:2648 というURNは、RFC 2648への参照を示す。
※この「Uniform Resource Name (URN)」の解説は、「Uniform Resource Identifier」の解説の一部です。
「Uniform Resource Name (URN)」を含む「Uniform Resource Identifier」の記事については、「Uniform Resource Identifier」の概要を参照ください。
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