SSD専用フォームファクタ・規格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 12:30 UTC 版)
「ソリッドステートドライブ」の記事における「SSD専用フォームファクタ・規格」の解説
2013年頃からmSATA (mini-SATA) に対応したSSDが登場した。mSATAはシリアルATAと同じ規格の信号を利用した端子で、通常のHDDやSSDと違って基板上に直接実装でき、電源コネクタと信号ケーブルが不要となり且、旧来のHDDの外殻に合わせたサイズ・形態から解放されるため、省スペース化が必要な小型PCやノートPCに利用される。mSATAに対応した製品によっては、Intel Smart Response Technology (ISRT) で使用するHDDキャッシュに用いられるが、通常のHDD(1.8インチHDD)と同じ単体のSSDとして使えるものもある。 SSDはHDDのアクセス速度を大きく改善するという目的を達成したが、やがてHDDの速度を想定して作られたインタフェース規格の転送速度の上限に達した。SATA Expressなどより高速なPCI Express等の従来規格を利用した製品が登場したほか、M.2、U.2など専用のフォームファクタ・規格に準拠した製品、AHCIの代わりにNVM Express (Non-Volatile Memory Express, NVMe) を利用した製品などがある。 上述の通り、SSDはHDDとは明確に異なる動作原理を有し、その特性もHDDとは大きく異なる。このため、形状・耐久性から制御コマンドに至る広範な規格の標準化が求められている。 アメリカの工業化規格団体のひとつであるJEDECは、2007年より小委員会においてSSDの標準化作業を開始し、2010年9月に「SSDが要求される機能および耐久性試験の方法に関する規格」(JESD218)と「耐久性試験を行う際にかかる負荷に関する規格」(JESD219)を策定した。標準化作業は現在も進行中である。 また、OSとSSD間の通信に用いるコマンドセットなどのインタフェースに関しては、2008年4月にインテルがマイクロソフトやデルと共同で「不揮発性メモリ ホストコントローラインターフェース規格」(NVMHCI Spec. Rev 1.0) を発表している。
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