SA 315とは? わかりやすく解説

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SA 315 (航空機)

(SA 315 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/07 06:49 UTC 版)

SA 315B ラマ

SA 315B ラマ

SA 315B ラマ(SA 315B Lama)は、高温と高地での運用に適合するようにアルエットIIの機体にアルエットIIIの部品を組み込んで開発されたフランスの単発ヘリコプターである。インドで現在も ライセンス生産されている。

設計と開発

SA 315Bは元々インド軍の'高温と高地'環境下での運用要求に合致するように設計され、アルエットIIIのアルトウステ エンジンとローターシステムを強化したアルエットIIの機体を組み合わせていた。SA 315Bは1969年3月17日に初飛行し1970年にはフランスの型式認定を受け、1971年7月に製造元がラマと命名した。

他のアルエット・シリーズと同様にSA 315Bは旅客輸送、農業業務などの様々な用途に使用され、軍用機版では連絡、観測、写真偵察、空中/洋上救難、輸送、負傷者搬送などに使用された。その性能からSA 315Bは山岳地帯での運用に特に適しており、1000 kg (2,205 lb)までの荷物を吊り下げることができた。

運用の歴史

SA 315Bは高高度性能を重要視して設計され、1969年のヒマラヤでのデモンストレーション飛行の最中に2名の搭乗員と120 kgの燃料を搭載して記録された最高高度の7500m (24,605ft)で離着陸をしてみせた。1972年6月21日には操縦士1名が搭乗して12,440m (40,814ft)というヘリコプターが到達した絶対高度記録を樹立した[1]。

インド陸軍のチーター

この記録により実証された性能でSA 315Bはインド軍からの発注を受け、1971年中にインド、バンガロールのヒンドスタン航空機(HAL)でSA 315Bのライセンス生産が承認された。インドで組み立てられた最初のSA 315Bは1972年10月6日に初飛行し、1973年12月から納入が開始された。HALで生産されたラマはチーター(Cheetah)と名付けられた。エンジンを強化した発展型チータル(Cheetal)も製造している。しかし老朽化とそれに伴う一連の事故(西ベンガル州の墜落事故で3人の飛行士が死亡)を受け、陸軍と空軍は2015年12月にChetakを含む280機の軽量ヘリコプターを地上待機とした。そして2016年1月にはこれらの退役が決定、これにより段階的に廃止しドゥルーブとKa-226Tによって代替される予定である[2][3]。

1978年にブラジルのヘリブラス社(Helibras)がブラジルでラマを組み立てる契約が合意に至った。ブラジル製のラマはガヴィオン(Gavião/ポルトガル語で『鷹』)と名付けられ、ボリビアにも輸出された。

日本では東邦航空やアカギヘリコプターなどが運航していた。2018年夏に日本最後のラマとなったアカギヘリコプターの機体が退役した[4]。

派生型

SA 315B ラマ
SE.3150から派生。高高度での運用を考慮し650kW (870shp)のチュルボメカ アルトウステ IIIB ターボシャフト エンジンを410kW (550shp)に減格して使用。この機の派生型は1972年以来全てのヘリコプターによる到達高度記録(12,442 m)を今なお保持している。
HAL チーター(Cheetah)
インドでライセンス生産されたSA 315B ラマ
HAL ランサー(Lancer)
改良、近代化されたチーター。複合装甲、強化ガラス、照準器を装着して武装が可能。12.7mm機銃1丁と70㎜ロケット弾3発の複合武装ポッドを左右側方に各1基装着できる。ネパール軍に2機採用されてネパール内戦で使用。
HB 315B ガヴィアオ(Gaviao)
ブラジルでライセンス生産されたSA 315B ラマ
HAL チータル(Cheetal)
エンジンをTM 333-2M2に変更し出力を強化したチーター。

運用

スイスで運用される1990年製のラマ
アンゴラ
アルゼンチン
ボリビア
  • ボリビア空軍
    • Grupo Aéreo de Búsqueda y Salvamento 51, Escuadrón 511[8]:2機のラマと3機のガヴィアオが就役中[9]
 チリ
  • チリ陸軍
    • Regimiento de Aviación Nº1, Batallón de Exploración y Reconocimiento[10]:退役
  • チリ空軍
    • Grupo de Aviación N°2, Fuerza Aérea de Chile:退役
エクアドル
インド
モロッコ
ネパール
パキスタン
トーゴ

要目

(SA 315B)

  • 定員:乗員1 名
  • 搭載量:乗客4名
  • 全長:10.26 m (33 ft 8 in)
  • 全高:3.09 m (10 ft 2 in)
  • 主ローター直径:11.02 m (36 ft 2 in)
  • 主ローター旋回面積:95.38 m² (1,026 ft²)
  • 空虚重量:1,021 kg (2,251 lb)
  • 全備重量:2,300 kg (5,070 lb)
  • エンジン:1 × チュルボメカ アルトウステ IIIB ターボシャフトエンジン、 649kW (970hp) を410 kW (550 hp)に減格
  • 最高速度:120 km/h=M0.10 (75 mph)
  • 巡航高度:3,000 m (9,840 ft)
  • 航続距離:
  • 上昇率:4 m/s (768 ft/min)

出典

  • Airplane Magazine. 1. London: Orbis Publishing Ltd. (1990). pp. 138. 

参考文献

  • The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2024) (英語). The Military Balance 2024. Routledge. ISBN 978-1-032-78004-7 



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