ROT13
読み方:ロットじゅうさん
ROT13とは、文字情報の暗号化方法の一種で、アルファベットの文字列をすべて13ずつずれた別の文字に変換する手法のことである。
ROT13は、全部で26文字あるアルファベットの文字をちょうど半分ずつずらすことによって、文字列の意味を保ったまま文章を判読できないようにされている。ROT13によって変換された文字列をもう一度ROT13にかければ、文字列は元の状態に戻るようになっている。
ROT13はきわめて単純な変換方式であり、暗号化技術としては意味をなすものではない。ただし人間は一見して意味を判読することはできなくなる。このため、ROT13はクイズの答えなどの「ネタばらし」を公表するような場合に用いられる。ユーザーは、敢えて答えを見たい場合にのみ、ROT13で復号化すればよい。ROT13は特にUsenetなどのニューズリーダーにおいて広く普及していた。
ROT13
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 22:29 UTC 版)

ROT13 または ROT-13、rot13 は単換字式暗号(シーザー暗号)の一つである。アルファベットを一文字毎に13文字後のアルファベットに置き換える。Aは Nに、 B は O に置き換えられ、以下同様である。英語の "Rotate by 13 places" の略。ネットワーク上のやりとり(電子掲示板、ネットニューズ、フォーラム等)で冗談の落ち、パズルの解法、ネタばれ情報、不快表現等を隠すのに用いられる変換である。暗号化と復号の両方が全く同じ変換であるという特徴がある。実際のところ、(現代の感覚では)全く「暗号」というほどのものではないが、ちょっと見に読んでしまうという事態は避けられる。雑誌などでクイズの正解を上下逆さまに印刷したりするのが見られるが、それと似たようなものである。
以下、「文字」は特記しない限りローマ字のアルファベット(英語アルファベット=ISO基本ラテンアルファベットの26文字)を指す。
概要
ROT13という呼称は1980年代の初めにUsenetで用いられ始め、デファクトスタンダードとなった。英語のアルファベットを、その並び順で26文字のちょうど半分である13文字ぶんずらすものである。暗号と言えないこともないが、強度は無きに等しい。アルファベット文字のみが対象であるため、それ以外の文字を暗号化するのには使えず、もし対象を広げたい場合は他の手法が必要である。
方法
ROT13を適用するには、文章中の各文字をとりあげ、アルファベット順に13番後の文字に置き換える。Zを超えた場合はAに戻って数える。一般に、大文字小文字の関係は保存するという実装が多い。a は n、 B は O、以下同様に Zは Mになる。数字、記号等はそのまま残す。ラテンアルファベットには26 (= 2 × 13 ) 文字あるので、ROT13変換を二回行うと元に戻る。つまりROT13を関数とみると、自分自身の逆関数となっている:
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