Risc_PCとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Risc_PCの意味・解説 

Risc PC

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/21 14:11 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
Acorn Risc PC 600。二段重ね筐体で、3.5" ディスクドライブとDVD-ROMドライブを装備

Risc PCエイコーン・コンピュータ1994年にリリースしたRISC OS/ARMアーキテクチャのコンピュータであり、Acorn Archimedes の後継である。開発コード名は"Medusa"。

Archimedes と同様、Risc PC でも RISC OS オペレーティングシステムROMモジュール上に格納している。Risc PC ではROMベースのOSを拡張し、ディスク上の構成情報や以前はROM上にあったアプリケーションなどを含むディレクトリ構造を扱えるようにしている。

仕様と技術的詳細

  • メモリ: SIMM、2スロット、最大256MB
  • ビデオ: VIDC20 コントローラ、オプションでデュアルポートVRAM(最大2MB)を装備
  • 拡張バス: Archimedes と同様のEurocardサイズの Podule をサポート。また、バス上の最初の2つの Podule では DMA をサポートしている。
  • オペレーティングシステム: RISC OS 3.5 (Risc PC 600)、RISC OS 3.6 (Risc PC 700)、RISC OS 3.7 (StrongARM Risc PC)。後に RISC OS 4 が標準で使われるようになった。
  • ケース: Cambridge Product Design(BBC Microのデザインをした会社)の工業デザイナー Allen Boothroyd のデザイン。スライスと呼ばれる拡張筐体を重箱のように重ねて、内部の拡張用の空間を広げる形になっている。各拡張筐体の後部には2個の Podule ベイがあり、前面には2個のドライブベイ(一方は3.5インチ、もう一方は5.25インチ)がある。リトラクタブル式フラップでベイの前面を隠すことができる。プラスチック製のケースの内面はニッケル塗料がスプレーされていて、電磁波放射の規制に対応している。
  • ポート: シリアル、パラレル、PS/2キーボード、Acornマウス、ヘッドホン音声出力、DE15 VGA、ネットワーク(オプション)
  • CPU: 2つのプロセッサスロットがあり、ドーターボード上に次のいずれかのチップを実装可能: ARM610 (30 MHz、33 MHz)、ARM700 (33 MHz、プロトタイプのみ)、ARM710 (40 MHz)、ARM810 (55 MHz、プロトタイプのみ)、StrongARM (203 MHz、236 MHz、300 MHz)。コプロセッサとして、Intel 486 および PentiumベースのCPUカード(133MHzまで)とDSPを使ったCPUカード(サードパーティ)がある。
  • 形状: 117(二段重ねの場合 182)×355×384 mm (HxWxD)

年表

  • 1994年 - Risc PC 600 リリース(30MHz ARM6 CPU)
  • 1995年 - ARM7 CPU アップグレードと Risc PC 700 を新たにリリース
  • 1996年 - StrongARM CPU アップグレードをリリース。
  • 2000年 - 5月、Castle Technology から Kinetic Risc PC がリリースされる。[1]
  • 2001年 - Viewfinder Podule という AGP アダプターにより、IBM PC 用 AGP グラフィックカードが使えるようになった。
  • 2003年 - エイコーンによる Risc PC の製造が終了。

なお、Kinetic Risc PC は、Risc PC 用CPUカードであり、カード上にメモリを搭載している。これは、Risc PC のFSBが遅いため、マザーボード上のメモリへのアクセスがCPUのクロックに比較して極めて低速になってしまったことへの対処である。

Risc PC の現在

Risc PC の設計を継承した以下のようなマシンが今日でも販売されているが、Risc PC 自体は既に販売終了している。

関連項目

外部リンク


「Risc PC」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Risc_PC」の関連用語

Risc_PCのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Risc_PCのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのRisc PC (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS