Alpha 21064A
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 10:14 UTC 版)
「Alpha 21064」の記事における「Alpha 21064A」の解説
Alpha 21064A(コード名EV45)は当初 DECchip 21064A と呼ばれ、1993年10月に Alpha 21064 の発展版として登場した。動作周波数は200MHz、225MHz、233MHz、275MHz、300MHzがある。225MHz版は1994年7月6日に233MHz版で置き換えられ、233MHz版登場当初の価格は5,000個注文で単価788ドルと、225MHz版から10%ほど値下げしていた。同日275MHz版の価格も25%程度値下げしている(5,000個注文時1,083ドル)。300MHz版が発表されたのは1995年10月2日で、同時にサンプル出荷が始まり、1995年12月から量産出荷となった。21064A-275-PC というモデルもあり、Windows NT またはNTのメモリ管理モデルを採用したOSしか動作できない品種である。 21064A はAlphaマイクロプロセッサのハイエンドとして 21064 に取って代わった。ハイエンドのシステムでよく採用されており、DEC以外では以下のような採用例がある。 Aspen Systems のワークステーション Alpine BTG の Action AXP275 RISC PC (275MHz) Carrera Computers のワークステーション Cobra AXP 275 NekoTech のワークステーション Mach 2-289-T は、275MHz版を5%オーバークロックした289MHzで駆動した。 Network Appliance(現ネットアップ)はストレージシステムで275MHz版を使用した。 21064 に対していくつかのマイクロアーキテクチャ上の改良を施している。一次キャッシュは2ウェイ・セットアソシアティブへと強化され、容量も命令/データ共に2倍の16KBとし、パリティによるタグおよびデータの誤り検出を追加している。浮動小数点数の除算ユニットが強化され、レイテンシが平均で半分になった。分岐予測は4,096エントリで2ビットの2レベル分岐予測に強化された。 総トランジスタ数は280万個で、寸法は 14.5mm × 10.5 mm、面積は 152.25 mm2 である。DECの第5世代 CMOS プロセスである CMOS-5 プロセスで製造され、0.5μmルールで4層のアルミニウム配線である。
※この「Alpha 21064A」の解説は、「Alpha 21064」の解説の一部です。
「Alpha 21064A」を含む「Alpha 21064」の記事については、「Alpha 21064」の概要を参照ください。
- Alpha 21064Aのページへのリンク