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マサヤ山

(Masaya Volcano から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/27 14:46 UTC 版)

マサヤ山
クレーターの眺め
最高地点
標高 635 m (2,083 ft) [1]
座標 北緯11度58分58秒 西経86度9分43秒 / 北緯11.98278度 西経86.16194度 / 11.98278; -86.16194座標: 北緯11度58分58秒 西経86度9分43秒 / 北緯11.98278度 西経86.16194度 / 11.98278; -86.16194
地形
所在地 ニカラグア
所属山脈 中央アメリカ火山弧英語版
地質
岩石の年代 ~9,000 年
山の種類 カルデラ
火山弧 中央アメリカ火山弧英語版
プロジェクト 山

マサヤ山(マサヤさん、英語: Masaya Volcano、スペイン語 Volcán Masaya)は、ニカラグアの首都マナグアから20km南にあるマサヤに位置するカルデラ火山である。 マサヤ山はニカラグアで最初のかつ最大の国立公園であり、ニカラグアの保護区英語版でもある。 この火山はカルデラと火口が重なり合って構成されており、最大のものは楯状火山のLas Sierrasである。 このカルデラ内にはもう一つの噴気孔があり、狭義のマサヤ山にあたる。 狭義のマサヤ山は玄武岩質の溶岩テフラでできた楯状火山であり、火口が含まれている。 マサヤ・カルデラは、2,500年前に8 km3 (1.9 cu mi)の玄武岩溶結凝灰岩の噴火によってつくられた。 このカルデラ内では、マサヤ山とニンディリ英語版を含む半円錐状の火口から主に噴出された新しい玄武岩の複合体が形成されている。 ニンディリの火口には、マサヤ山やサンチアゴ、ニンディリ、サン・ペドロのピット・クレーター英語版を含む。 ピット・クレーターの壁を観察すると、円錐やピット・クレーターが何度も形成された歴史を見ることができる。

マサヤ山は大量の二酸化硫黄ガスを(活火山であるサンチアゴ火山のクレーターから)排出し続けている。火山学者はこの現象を他のサインとも併せて研究することで火山の活動をより深く理解し、酸性雨の影響や健康被害の可能性を判断している。

歴史

サンチアゴの火口

マサヤ山のカルデラの底のほとんどは植生が乏しいアア溶岩で覆われており、過去1,000年ほどの間に表面が再出した。しかし、16世紀以降に噴火した溶岩流は2回だけである。1回目は、1670年当時1kmの幅を持っていた溶岩湖にあったニンディリ火口からの噴火であった。2回目は1772年であり、マサヤ山の丘の側面にある亀裂から噴出した。1772年以降は、1852年にニンディリの火口からと思われるもの以外は、現在も活動が続いているサンチアゴの火口から溶岩が表出している。

マサヤ山の最近の活動は、溶岩で満たされる時もある火口からの継続的なガスの噴出が大半である。しかし、過去50年で爆発事件が何度か起きている[1]。例えば、1999年11月22日に起きた事例は、人工衛星からのデータにより検出されたホットスポットであり、この地に爆発の可能性があることを示している。 2001年4月23日、火口が爆発し、火口底に新たな噴出口が形成された。この爆発により、直径60cmほどの岩がクレーターから500m先まで飛ばされた。訪問客がいた場所にあった車両は破損し、負傷者も出たが、死者はいなかった[2]。 同年10月4日には、爆発による雲がマサヤで確認された。この噴煙は4.6kmの高さまで立ち上った[3]2008年、マサヤ山は火山灰と蒸気を噴き出した[4]。 マサヤ山はDeep Earth Carbon Degassing Project英語版に監視されている。また、火山ガスの排出はMulti-component gas analyzer system英語版によって計測されており、これによってマグマ上昇によるガスの噴出が感知され、噴火予知の発展に寄与している[5]

2020年3月4日綱渡りの曲芸師ニック・ワレンダはマサヤ山のカルデラ上の鉄製ケーブルの上を歩いた[6]

国立公園

マサヤ山

1979年、マサヤ山はニカラグア最初の国立公園「マサヤ火山国立公園(英語:Masaya Volcano National Park、スペイン語:Parque Nacional Volcán Masaya)となった。この公園は54 km2 (21 sq mi)の広さを持ち、2つの火山と5つの火口があり[7]海抜100~630mの標高に位置している。公園内の溶岩洞は溶岩流によって形成されており、そこではコウモリや暗い火口の中で輝く溶岩を見ることができる[7]

地質学的背景

地質学的地図
サンチアゴ火口とニンディリ火山のペレーの毛

マサヤ山は、中央アメリカ火山帯(CAVF)のニカラグア部分を構成する18の独立した火山の中の1つである。中央アメリカ海溝に沿うカリブプレートの下にあるココスプレート沈み込み帯によって形成された中央アメリカ火山帯は、グアテマラタカナ山からコスタリカイラス火山まで延びている。 西ニカラグアでは、中央アメリカ火山帯がニカラグア窪地(Nicaraguan Depression)を北東のコシグイーナ山からニカラグア湖マデラス山まで二分している。 ニカラグアの大部分は、北東の内陸高地で形成されている。西ニカラグアは中央アメリカ海溝に沿っている4つの地質学的地域(先白亜紀から白亜紀オフィオライト群・第三紀堆積盆地古第三紀新第三紀の火山群・第四紀の活火山範囲)で形成されている。

ニコヤ英語版の複合体でオフィオライト群が発見された。その複合体はチャート硬砂岩、ソレアイト系列の枕状溶岩、玄武岩質の集塊岩英語版で形成されており、斑れい岩輝緑岩閃緑岩といった岩が混入している。 白亜紀~第三紀の盆地は海洋起源を主とする5つの形態でつくられている。リバスとブリト層は南東方向に隆起しており、北西側ではわずかに傾斜した海洋性の堆積層(エル・フレイル層)に覆われている。この層は北へと進み、変形していないタマリンド層へと続く。タマリンド層は浅海や湖、陸成堆積物の連続であり、溶岩が点在している。ニカラグア窪地の北東にあるコヨル層とマタガルパ層は、ホンジュラスからコスタリカに走っており、現在も火山活動の証拠を残している。これらは構造地形として識別することができる。

第四紀の火山岩の大半はニカラグア窪地から発見されており、主要な2つの地層(マラビオス層とシエラ層)で構成されている。マラビオス山脈は北西部のコシグイーナ山から始まり、南東のサンクリストバル山やカシータス山、ラ・パルマ山テリカ山英語版ロタ山英語版まで続く。 エル・オヨ山やモンテ・ガラン、モモトンボ、モモトンビト山は、マルパイシリョ・カルデラからのイグニンブライトの上に形成されている。 マナグア湖南東には、チリテペ山やネハパ連峰、マサヤ山、アポヨ山、モンバッチョ山が位置している。これらはマサヤ火山を取り囲むシエラ・カルデラから噴出したシエラのイグニンブライト層の上に形成されている。 さらに南のコシボルカ湖(ニカラグア湖)やコンセプシオン山ザパテラ湖英語版、マデラス山が中央アメリカ火山帯のニカラグア区間の終点を示している。

関連項目

  • ニカラグアの火山の一覧英語版

脚注

  1. ^ a b Masaya”. グローバル・ボルカニズム・プログラム. 2025年9月15日閲覧。
  2. ^ Report on Masaya (Nicaragua) — April 2001”. Global Volcanism Program (2011年4月28日). 2025年9月15日閲覧。
  3. ^ Masaya”. オレゴン州立大学 (2022年12月8日). 2025年9月15日閲覧。
  4. ^ Report on Masaya (Nicaragua) — 23 April-29 April 2008”. Global Volcanism Program (2022年12月8日). 2025年9月15日閲覧。
  5. ^ Real-Time Multi-GAS sensing of volcanic gas composition: experiences from the permanent Etna and Stromboli networks, Geophysical Research Abstracts, Vol. 11, EGU2009-5839”. 2016年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年9月15日閲覧。
  6. ^ 'Volcano Live!' Sees Nik Wallenda Appease The Gods – And Anger Some Fans” (英語). Deadline (2020年3月5日). 2025年9月15日閲覧。
  7. ^ a b “Visiting Masaya Volcano National Park”. ViaNica. オリジナルの2007年9月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20070921014653/http://www.vianica.com/activity/2/visiting-masaya-volcano-national-park 2025年9月15日閲覧。 

参考文献

  • Delmelle, P., Stix, J., Baxter, P.J., Garcia-Alvarez, J. and Barquero, J. (2002). Atmospheric dispersion, environmental effects and potential health hazard associated with the low-altitude gas plume of Masaya volcano, Nicaragua. Bulletin of Volcanology, 10.1007/s00445-002-0221-6
  • Rymer, H., van Wyk de Vries, B., Stix, J., and Williams-Jones, G. (1998). Pit crater structure and processes governing persistent activity at Masaya Volcano, Nicaragua. Bulletin of Volcanology, 59, 345–355.
  • Williams-Jones, G., Rymer, H., and Rothery, D.A. (2003). Gravity changes and passive degassing at the Masaya caldera complex, Nicaragua. Journal of Volcanology and Geothermal Research, 123(1-2), 137–160.

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