マイクロソフト支援技術ベンダプログラムとは? わかりやすく解説

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マイクロソフト支援技術ベンダプログラム

(MATvp から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/10 13:19 UTC 版)

マイクロソフト支援技術ベンダプログラムを推進するマイクロソフト本社

マイクロソフト支援技術ベンダプログラム(マイクロソフトしえんぎじゅつベンダプログラム、英語: Microsoft Assistive Technology Vendor Program)は、Microsoft Corporationによる「支援技術」の向上と発展を推進するプログラムである。略称はMATvp(マットブイピー)。マイクロソフト支援技術ベンダープログラムとも呼ばれる。

概要

ワシントン州レドモンド市に本拠を置くマイクロソフトは、オペレーティングシステムなど各種ソフトウェアを世界市場で販売している。同社はソフトウェアの開発に際してアクセシビリティ対応を積極的に進めており、アクセシビリティへの配慮は企業の社会的責任だと位置づけている[1]。その一環として、マイクロソフトでは「支援技術」の向上と発展を促すプログラムを世界中で展開し、支援技術を担う開発者やシステムインテグレーターなどを支えている。

日本法人のマイクロソフト株式会社では、「支援技術」を「障碍(しょうがい)あるいは機能的制限を持つ方々がコンピュータを有効に使うことを支援する技術」[2]と定義している。具体例としては、視覚障害者向けのテキスト読み上げソフトのように障害者や高齢者にも使いやすいソフトウェアなどが挙げられるが、ソフトウェアだけにとどまらず、ユーザインターフェースに工夫を凝らしたハードウェアも含まれるなど、その概念は幅広く、多種多様である[3]。

マイクロソフト支援技術ベンダープログラムでは、このような支援技術製品の開発をサポートしている。たとえば、Microsoft Windowsシリーズ上で動作する支援技術製品をプログラム参加機関が開発する場合、マイクロソフトから技術情報を提供してもらうことができる[4]。また、マイクロソフトと参加機関が共同で開発や営業を行う場合もある[4]。

沿革

マイクロソフト支援技術ベンダプログラムは、「Microsoft Windows Vista」の発売に合わせて発足した[5]。発足当時に日本から参加した機関はわずか9つに留まっていたが、その後は参加機関が増加の一途を辿り、「Microsoft Windows 7」発売時には25に達した[1][5]。現在では、日本アイ・ビー・エム株式会社や株式会社日立製作所をはじめとする大企業や、東京大学先端科学技術研究センターバリアフリー系や静岡県立大学といった教育研究機関、さらには特定非営利活動法人など、さまざまな機関が参加するようになった[6]。

現行の日本法人による関連プログラム

2026年7月時点の日本向け案内には、支援技術製品・サービスを開発する企業、団体、研究機関を対象とする「マイクロソフト支援技術パートナーズ プログラム」(英語: Microsoft Assistive Technology Partners Program、略称:MATPP)が掲載されている[7][8]。

このプログラムは、支援技術製品とマイクロソフト製品との互換性を高め、参加組織がマイクロソフトの最新技術を活用できるようにすることを目的としている[7]。対象はソフトウェア企業に限られず、支援技術に関わる製品またはサービスを開発する法人、非営利団体、大学・研究室などを含む[7]。加入要件は、支援技術製品またはサービスの開発を行う企業、団体、研究機関であることを基本とする[7]。過去に会員資格を取り消された申込者、申込情報に虚偽記載がある申込者、その他の合理的理由により入会が不適当と判断される申込者については、原則として入会を承認しないとしている[7]。

プログラムの内容として、参加者向けメーリングリストの作成・運用、マイクロソフト製品に関する情報の提供、アクセシビリティ情報の共有、セミナーやイベントの案内、支援技術製品・サービスに関する技術支援が掲げられている[7]。対象は「支援技術製品・サービス」と記され、企業以外の団体や研究機関も加入対象として明記されている[7]。制度の説明は「対象者」「加入要件」「プログラム内容」「メンバーリスト」の区分で構成され、各区分に参加主体、承認条件、提供項目、参加組織が記載されている[7]。加入を希望する組織の連絡先として、日本マイクロソフトのアクセシビリティ担当窓口も示されている[7]。

2026年7月10日の閲覧時点で、メンバーリストには37の企業・団体・研究室が50音順で掲げられ、支援技術製品を扱う企業のほか、特定非営利活動法人、大学の研究室、支援技術関係の団体を掲載している[7][注釈 1]。

参加者

日本においても、システムインテグレータや大学など多くの機関がマイクロソフト支援技術ベンダプログラムに参加している[6]。

脚注

注釈

  1. ↑ 掲載例には、アイネット、NVDA日本語チーム、オリィ研究所、サイエンス・アクセシビリティ・ネット、一般社団法人日本支援技術協会、パラマウントベッド、モリサワなどがある[7]。筑波技術大学の坂尻・大西・松尾研究室は、自らをMATPPのメンバーと明記しており、同研究室は公式メンバーリストにも掲載されている[7][9]。

出典

  1. 1 2 三浦優子「マイクロソフト、Windows 7のアクセシビリティに対する説明会を実施」『【PC Watch】 マイクロソフト、Windows 7のアクセシビリティに対する説明会を実施 』Impress Watch、2009年10月20日。
  2. ↑ 「支援技術とは」『マイクロソフト アクセシビリティ : 支援技術とは』マイクロソフト、2008年5月14日。
  3. ↑ 「支援技術製品の種類」『支援技術製品の種類』マイクロソフト、2005年5月19日。
  4. 1 2 「支援技術開発者、開発企業様向けのプログラム」『マイクロソフト アクセシビリティ : 支援技術ベンダ (開発者、開発企業) 様のためのプログラムについて』マイクロソフト、2008年9月10日。
  5. 1 2 藤本京子「Windows 7で拡張されたアクセシビリティ機能とは?」『Windows 7で拡張されたアクセシビリティ機能とは? :ニュース - CNET Japan』朝日インタラクティブ、2009年10月19日。
  6. 1 2 「支援技術開発者、開発企業様向けのプログラム――MATvp(マットブイピー)メンバー」『マイクロソフト アクセシビリティ : 支援技術開発者、開発企業様のためのプログラム - MATvp (マットブイピー) メンバー』マイクロソフト、2009年10月19日。
  7. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 “支援技術製品・サービスの開発企業・団体・研究機関向けのプログラム”. マイクロソフト アクセシビリティ. 日本マイクロソフト. 2026年7月10日閲覧。
  8. ↑ “マイクロソフト支援技術パートナーズ プログラム(MATPP)”. アイネット株式会社. アイネット. 2026年7月10日閲覧。
  9. ↑ “Sakajiri Onishi Matsuo Laboratory”. Sakajiri Onishi Matsuo Laboratory. 筑波技術大学 坂尻・大西・松尾研究室. 2026年7月10日閲覧。

関連項目

外部リンク




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