JHMCS II
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 04:21 UTC 版)
現用のJHMCSの改良型。従来使用していたCRTディスプレイを液晶ディスプレイ(解像度 800×600)に交換し、映像や画像のフルカラー表示を可能とした。小型化されてバランスが改善されたほか、高圧電源コードが不要となったことでケーブル類の取り回しが向上している。従来よりも部品数が少ないのも特徴であり、メンテナンス性が大きく向上している。搭載電子機器の性能向上によりデータ処理がヘルメットの内部で可能となったことでより小規模改修で搭載できるようになったことで全体的なコストも低減している。機能面では、昼間と夜間飛行モードの容易な切り替えが可能となり操作の柔軟性が大幅に向上した他、低酸素およびG-LOC(グレイアウトやブラックアウト)の検出および警告を行う"Canary"パイロットヘルスモニタリング機能、仮想HUD機能が追加された。JHMCS IIには2種類が用意されている。1つめが既存のコンポーネントを流用したJHMCS II/M(デジタルJHMCS)で、JHMCSと互換性があり導入に当たってソフトウェアの変更が必要ない。そのため、既存のJHMCSからの改修も可能である。2つめがJHMCS II/Hで従来のJHMCSが磁気感知式なのに対しこちらはジャイロと光学式を併用した感知方式となり、より軽量化されて冷却も不要となった。そのため、従来のJHMCSのサブシステムと互換性を持たず、航空機との接続にはケーブルは軽量航空機インターフェイスユニット(lightweight Aircraft Interface Unit、ACIU)が使用される。 2014年にF-15SEのデモンストレータ機に対してJHMCS II/Hがインテグレーションされたほか、2015年にはAC-130Wにも統合されることが決定された。
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