I/O専用バスの無い構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 17:01 UTC 版)
「PDP-11」の記事における「I/O専用バスの無い構成」の解説
他の初期のコンピュータとの大きな違いとして、初期の PDP-11 は入出力専用バスを持たず、Unibus というメモリバスしか持たない。そのため入出力機器はメモリ空間にマッピングされ、特殊な I/O (入出力) 命令を必要としない。また、それぞれに割り込みベクターと割り込み優先度が設定される。プロセッサのアーキテクチャが可能にしたこの柔軟性の高いフレームワークにより、新たなバスデバイスを容易に考案でき、当初予想もしていなかった新たなハードウェアの制御も可能である。DECはこのUnibusの基本仕様を公開し、バスインタフェース回路基板のプロトタイプも提供し、ユーザーが独自のUnibus対応ハードウェアを開発できるようにしていた。 これにより、PDP-11は特注の周辺機器の制御を得意とした。アルカテル・ルーセントの前身の1つである Bell Telephone Manufacturing Company が開発したX.25ネットワーク・パケット交換機 BTMC DPS-1500 は管理システムとしてPDP-11と組み合わせて配備され、Unibus経由で直接接続されていた。 PDP-11ファミリの上位機種であるPDP-11/45やPDP-11/83システムは、この単一バス方式をやめている。その代わり、CPU筐体内だけでCPUとメモリ間の専用インタフェース回路を使用し、UnibusやQ-busはI/O専用とした。PDP-11/70ではさらに、磁気ディスク装置や磁気テープ装置とメモリ間を新たな専用バス Massbus(英語版) で接続した。入出力機器はこういった構成でもメモリアドレス空間にマッピングされ続けたが、追加されたバスインタフェースの設定のためのコードを追加する必要があった。
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