HITAC 8000 シリーズ
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「HITAC」の記事における「HITAC 8000 シリーズ」の解説
HITAC 8000 シリーズは、RCAがIBMに対抗して1964年に発表したSpectra 70シリーズの基本設計をベースとして日立独自の技術を加えて開発したものである。特徴は以下の通り。 ICを全面的に採用 System/360とプログラムの互換性がある 入出力インターフェイスを標準化 HITAC 8400はマルス103/104/201で使われた。また、東京慈恵会医科大学での日本初の医事会計システムでも採用された。HITAC 8500は1974年に運用開始された証券市場情報システムで使用された。さらに社会保険庁のオンラインシステムにも採用されている。その後、データベースが重視されるようになったため、8x50系列ではデータベース向けの機能拡張を行い、価格性能比を向上させた。 HITAC 8200, 8300, 8400, 8500(1965年) メモリは最大512Kバイト。レジスタ等はスクラッチパッドメモリと呼ばれる高速な磁気コアメモリを使用(主メモリの4~7倍のアクセス性能)。CPUは割り込み状態に対応した4種類のモードを持ち、一部レジスタはモード毎に独立して持っている。このため、割り込み処理の入れ子を許さなければコンテキストスイッチする必要がない。また、チャネル・コントローラのインターフェイスを標準化して周辺機器によらず同じ入出力命令で扱えるようにした。 HITAC 8250, 8350, 8450(1971年) データベース対応、オンライン対応、リモートバッチシステムなどの強化 なお、RCAはSystem/370が単なる360の改良と予想して Spectra 70 を値下げして対抗しようとした。この予想が外れ、事業そのものが立ち行かなくなった。結果としてRCAは1971年にコンピュータ事業をUNIVACに売却することになり、日立は独自に開発を進めることとなった。
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