F-8 シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 00:54 UTC 版)
MM型カートリッジ。NHK放送技術研究所と共同開発されたカートリッジとしても知られており、従来のMM型カートリッジ製品(同社製品F-7など)にはなかった「交換針で音を変える」という概念を生み出した製品である。交換針クランプを交換することによって音色に多彩なバリエーションがある。 また、国立科学博物館産業技術史資料情報センターの「産業技術の歴史」研究のデータベースにもリストアップされている。 F-8D 緑色のクランプ。業務用。放送局用0.7milコニカル針を用い、針圧2~5gr程度で使用できるように設計。モノラル用など各種用意された。周波数特性20(Hz)-20(kHz)±2dB F-8H 赤色のクランプ。丸針。コストダウンを計り、業務用で多く使用された。コニカル針を用い、針圧1~3gr程度で使用できるように設計。周波数特性20(Hz)-25(kHz) F-8L NHK放送技術研究所と共同開発。アルミ・カンチレバー。独自の楕円針「ルミナル・トレース」を採用(その後のシリーズ製品も基本楕円針はこのルミナル・トレースを使用)。周波数特性5(Hz)-35(kHz) F-8L´10 透明クランプ(「’10」の刻印入り)。NHK放送技術研究所と共同開発からの10周年記念モデル。アルミ・カンチレバー。Level II発表後もF-8シリーズで唯一カタログに掲載されつづけたロングセラーモデル。 F-8C 透明クランプ。F-8Lをクラシック向けに繊細にチューンしたモデル。F-8Cのみクランプ、本体の形状が異なる。周波数特性5(Hz)-35(kHz) F-8M 茶色のクランプ、白色のボディ上面。F-8Lに音楽性をプラスした、ジャズ向きとカタログには説明されていた。周波数特性5(Hz)-35(kHz) F-8E 黄緑色のクランプ、メッキのボディ上面。F-8F相当の超軽量カンチレバー採用。特殊楕円針。周波数特性10(Hz)-45(kHz)。 F-8F シバタ針。青クランプ、メッキのボディ上面(初期は前面にDISCRETE4と印字あり)。超軽量カンチレバー採用。コンプライアンス25(-6cm/dyne・Sec)。周波数特性10(Hz)-50(kHz)。4チャネルレコード再生向け。 F-8V グレイのクランプ。80年代に発売されたF-8最終モデルで、それまで最高値だったF-8Fより高価だった。更に繊細さを追求すべく極薄テーパードアルミカンチレバーを採用。 90年代に入ってこれらの製品/交換針の生産は終了したが、F-8を愛するユーザのために接合針を使ったスタイラスを提供する等、努力を続けている。
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