ETF計画への参加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 15:38 UTC 版)
「F-16XL (戦闘機)」の記事における「ETF計画への参加」の解説
開発は、1970年代後半から始まった。当時アメリカ空軍で使用されていた大型戦闘爆撃機F-111の老朽化に伴い、アメリカ空軍はEnhanced Tactical Fighter(ETF:強化型戦術戦闘機)計画 を発表した。計画では、制空戦闘能力、対地攻撃能力、超音速巡航性などを必要性能とした。これに対しジェネラル・ダイナミクスも、「既存機の改修という形でも、超音速巡航は可能」と、F-16の改修プランを提案した。ところが、ETF計画はまとまらず中止となってしまった。 しかし、マクドネル・ダグラスがF-15の派生型F-15E ストライクイーグルのプロトタイプを1981年に初飛行させたことから計画が再開、ライバルのジェネラル・ダイナミクスも前述の改修プランを元にF-16を大幅に改造した派生型F-16XLを1982年7月3日に初飛行させた。元は超音速巡航性能を達成するためのものであるが、要求仕様の変更で、搭載量や航続距離の向上を図った機体となり、超音速巡航性能は切り捨てられた。 F-16XL 試作1号機はF-16 FSD(Full-Scale Development、全規模開発機) 5号機(75-0749、単座型)から改造された単座型、試作2号機はFSD 3号機(75-0747、単座型)から改造された複座型である。試作1号機と2号機の全長は同じである。 飛行テストは1984年2月に行われた。テストには、試作機の2機とも参加した。しかし、空戦能力、兵器搭載能力や被弾時の生存率、コスト(後述)など評価はF-15Eの方が高く、F-16XLは不採用となってしまった。 なお、F-16XLが採用されれば単座型にはF-16E、複座型にはF-16Fの名称が与えられる予定であった。
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