DSMCソフトウェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/25 16:59 UTC 版)
「Direct simulation Monte Carlo法」の記事における「DSMCソフトウェア」の解説
公開されているツール: DS1V、DS2V、および DS3V は、Bird教授によって書かれたオリジナルのDSMCプログラムである。シミュレーションの構成とポスト処理に利用できるGUIが含まれる。 PI-DSMC は2次元流れと3次元流れのための商用DSMCパッケージである。ドイツのMartin Rose博士によって開発、販売されている。無料で利用できる機能限定版が公開されている。 SPARTA はサンディア国立研究所で開発されたオープンソースの2次元/3次元のシミュレーションコードである。C++言語で記述されている。衝突と化学反応は、デカルト(直交)メッシュにより計算される。物理オブジェクトが存在する場所にはカットセルが使用される。コードはGPLライセンスの下で利用できる。 MAP は、NASAのラングレー研究所で開発された汎用DSMCコードである。これはDACから派生した、八分木ベースの0次元/2次元/軸対称/3次元の実装である。MPIによるマルチCPUでの並列処理や、SPARTAで使用されるカットセルアルゴリズムも採用されている。MAPはEAR99に分類されており、米国内外を問わず、Webから申請すれば自由に利用できる。 MGDS は、ミネソタ大学のTom Schwartzentruber教授のグループらにより開発された、完全3次元のDSMCソルバーである。3レベルのアダプティブメッシュとカットセルアルゴリズムが組み込まれている。 dsmcFoam+ はOpenFOAMフレームワーク内で実装されたDSMCソルバーである。MPIによる並列処理も可能である。オープンソースであり、コードがGPLv3ライセンスの下で頒布されている。 国内外の販売製品: SAMADII/SCiV は、韓国企業のMetariver Technology社が開発および販売している、マルチGPUシステムをベースとした汎用の3次元DSMCソフトウェアである。 DSMC-Neutrals は、日本企業のウェーブフロント社が開発および販売しているDSMCパッケージである。2次元/2次元軸対称/3次元のシミュレーションがMPIで並列処理される。非構造格子メッシングと可視化ツールも含まれている。 ultraSPARTS は、台湾企業のPlasma Taiwan Innovative Corporation社が管理するDSMCコードである。C++言語で記述されており、ユーザーが独自のプログラムを作成可能な環境との同時提供がされている。 その他に、MONACO(米)、SMILE(露)、DAC(米)、MGDS(米)、HAP(米)などの研究用コードが存在するが、国家の安全保障に関わるため、これらのコードは利用できる地域や目的が制限されている。
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