A事件自供
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:12 UTC 版)
「広島タクシー運転手連続殺人事件」の記事における「A事件自供」の解説
またHは「1996年4月18日ごろ、若い女性(=被害者少女A)を殺害して己斐峠周辺に遺体を遺棄した」と供述したが、遺体で発見されていた被害者Aは4月18日以降に消息が分からなくなっており、その時期がHの自供した殺人の時期と一致することに加え、遺体発見現場も己斐峠に近かった。 また(道路脇に遺体を遺棄するなど)犯行手口がそれまでに判明した3事件と共通していたほか、B・C・Dの3被害者は広島市中心部の繁華街でタクシーに乗車させられていた点が判明していたため、捜査本部が被疑者Hを「被害者Aもタクシーに乗車させて殺害・遺棄したのではないか?」と追及したところ、Hは「4月18日夜に中区新天地の公園付近で被害者Aをタクシーに乗車させた」と供述した。そのため捜査本部はHの供述を総合して「Hはタクシーに乗せた直後に被害者Aを殺害した可能性もある」と推測し、タクシーの検証などにより走行経路・殺害方法などを調べた。一方で他3人の被害者の遺体とは異なり、Aだけが一部の装飾品を除き衣服を身に着けていなかったため、捜査本部は「被害者Aは最も早い時期に殺害されたため、初めての犯行に動揺したHが身元をわかりにくくする目的で着衣を脱がせた」と推測した。 これに加え、被害者Aの通学定期券(呉市営バス)がAの通学経路から外れた海田町内(広島市中心部 - A宅への経路上)で発見されていたため、捜査本部は「加害者Hが被害者Aをタクシーに乗車させて通ったか、所持品を捨てるなどした可能性がある」と注目し、裏付け捜査の鍵としてHを追及したほか、Hの供述に基づき被害者Aの遺体が発見された水路から南に数 km離れた山林内でAの遺留品(バッグ・化粧品など)を発見した。 捜査本部は12月4日にA事件の強盗殺人・死体遺棄容疑で被疑者Hを再逮捕し、1996年12月14日にはHの供述に基づき遺体遺棄現場を検証した。
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