9V規格の登場とシステムの再構築
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 08:29 UTC 版)
「レゴ・トレインシリーズ」の記事における「9V規格の登場とシステムの再構築」の解説
1986年には街シリーズと宇宙シリーズに音と光を用いる物としてLight & Soundと呼ばれるものが登場した。これまでの電気系の違いとしては、電池ボックスの小型化のために006P型の乾電池を使用した9V規格になったことと、ケーブルの取り回しを簡略化するためにポッチに通電用の端子を埋め込んだ、通電プレート、サイレンを鳴らすことこできるサウンドユニット、ライトが用意されたが、トレインシリーズに9V規格が登場するのはそれからおよそ5年後の事である。 9V規格が登場してしばらくの間はレゴの電気規格はトレインシリーズの4.5V・12V規格と街・宇宙シリーズの9V規格が混雑している期間が続いていたことになる。そんな中登場したのが1987年に発売された、モノレールシリーズである。運用形態としてはレールの真ん中に凸上にラックギアがあり、それを挟む形でピニオンギアが駆動する方式を採用していた。9V規格を駆動に用いた点を考えると、後に登場する9Vトレインシステムの先駆けとも呼べるものである。 そして、トレインシリーズは1991年に9V規格へと移行が行われることとなった。9V規格への移行に当たっては従来の4.5V・12V規格との互換性を失い、新たなシステムへと再構築された。9Vシステムの特徴としては、軌匡形状のレールが用意され、12Vシステムでは給電用のレールから電力を得ていたのに対して、ステンレスコートのされたレールから電力を得る方式に変更された点である。軌間は従来と同一なため9Vシステムのレール上で4.5Vシステムの走行は可能である。 9Vシステムの移行に当たっては12Vシステムにあった自動切り替えや自動踏切、2灯式信号機などのギミックは廃され、とても簡素な物となった。 9Vシステムの基本的な構成は、軌匡形状のレールと給電用のコード、そしてスピードレギュレーター、9Vトレインモーターである。給電用のコードには電極が装備されていて、レールの両サイドに取り付けることでレールに電力が供給されるようになっており、9Vトレインモーターの車輪はフランジ部が金属製で、フランジがレールに接触することによりそこから集電し、モーターに電力供給する形態となっている。9Vトレインモーターには通電用のポッチが用意され、そこからライトなどの電源が取れるような工夫がなされていた。また、車輪パーツも刷新され、4.5V・12Vシステムの車輪幅は1ポッチ幅だったのに対して新しく用意された車輪パーツは車輪幅が半ポッチに変更され、その代わりに軸受け、軸バネを再現した台車枠が装備され、リアリティが増した。
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