メンデルスゾーン:3つの幻想曲、またはカプリス
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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メンデルスゾーン:3つの幻想曲、またはカプリス | 3 Fantaisies ou caprices Op.16 U 70-72 | 作曲年: 1829年 出版年: 1829年 初版出版地/出版社: Mechetti, Vienne 献呈先: Anne Taylor bzw. Carl klingemann/Honora Taylor bzw. Carl klingemann/Susan Taylor bzw. Carl klingemann |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例![]() |
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1 | イ短調 a moll | 5分00秒 | No Image |
2 | ホ短調「スケルツォ」 e moll 'Scherzo' | 2分30秒 | No Image |
3 | ホ長調 E dur | 4分00秒 | No Image |
作品解説
原題《3 Fantaisies ou caprices》の解釈にはさまざまな説があるが、基本的には第1曲が幻想曲、第2曲がスケルツォ、第3曲が奇想曲(カプリス)とされている。
1829年、メンデルスゾーンがはじめてイギリスを旅行した時にかかれたもので、滞在先のテイラー家の3人の姉妹(アン、ホノリア、スーザン)にそれぞれが献呈された。
1.イ短調 / op.16-1 a moll
開始部と、終結部は、4分の4拍子、イ短調、アンダンテ・コン・モート。3度の音程が多く用いられ、憂いを帯びた旋律がしっとりと奏でられる。それと対照的に中間部はイ長調、アレグロ・ヴィヴァーチェ、8分の6拍子。軽快かつ優雅なリズムにのせて、旋律がうたわれる。
2.ホ短調「スケルツォ」 / op.16-2 e moll 'Scherzo'
冒頭部や、曲の途中で、ファンファーレが印象的にひびく。その響きに興奮を高めつつ、主題がスタッカートで軽快に奏される。中間部は、分散和音によって、華やかな雰囲気を増してゆく。再現部の後には、ホ長調のコーダをもち、カデンツァ風に曲をしめくくる。
3.ホ長調 / op.16-3 E dur
50小節に満たない小曲。伴奏の合間をぬって、やわらかな旋律が無言歌風に歌われていく。曲調があまり変化しないので、音の微妙な動きや、デュナーミクによって、歌を美しくきかせたい。
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