2022年1月場所休場の発表と経緯
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「英乃海拓也」の記事における「2022年1月場所休場の発表と経緯」の解説
2021年12月22日、日本相撲協会は英乃海が違法賭博に関与した疑いがあるとして師匠11代木瀬の判断で2022年1月場所を休場する旨を発表した。同日、11代木瀬より相撲協会に申告があり、詳細の調査が進められた。同部屋所属で同じ日大相撲部出身、英乃海の付け人でもあり、2022年1月場所の新十両が決まっていた紫雷も関わったとされた。 2010年の大相撲野球賭博問題で解雇者も出たことから、相撲協会は過去に研修会などで違法行為を何度も戒めてきた。そのこともあり、関与の事実が認定され場合、違法行為に及んだ力士・所属部屋への厳罰が取沙汰された。木瀬部屋は過去にも、師匠11代木瀬が2009年7月場所のチケットを山口組系暴力団幹部に手配したことが2010年に判明し、部屋閉鎖の処分となり、同年5月から11代木瀬と部屋所属力士を北の湖部屋が預かり、2012年4月の部屋再開の折には二度と問題を起こさない旨の誓約書を相撲協会に提出していたという。 12月25日の報道によると、相撲協会は違法カジノを捜査していた警察からの情報で英乃海らの疑惑を知ったという。同日、尾車事業部長が以後コンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)で事情聴取をして明らかにする旨を述べた。 2022年1月8日、前年9月に摘発した草加市の違法カジノ店に出入りし賭博に関与した疑いで、埼玉県警が英乃海と紫雷を事情聴取していたことが報道され、同時期には相撲協会コンプライアンス委員会も両力士に複数回の聴取を実施した。 同月14日、両力士と11代木瀬を聴取してきたコンプライアンス委員会は最終会合で処分意見を協議し、八角理事長に答申を行った。英乃海と紫雷は同委員会の聴取に対して賭博への関与を認め、埼玉県警の捜査関係者によって両力士の違法カジノへの出入りも確認されたという。 同月24日、コンプライアンス委員会は、英乃海には出場停止1場所、紫雷には出場停止無しの処分意見をまとめたとされる。両力士は賭博への関与を認めているものの、店への出入りは数回で、賭け金も少なかったこと、加えて出入りした時期は協会が新型コロナウイルス感染防止のため外出を禁じた時期ではなく、対応ガイドライン違反にはならないこと、紫雷は当時は関取ではなく英乃海の付け人としての同行であった点も考慮されたという。 同月25日、埼玉県警は2021年夏から秋ごろに草加市の違法カジノ店でパチスロ機を使って賭博をしたとして、賭博容疑で英乃海と紫雷を書類送検した。他の力士の出入りもあったという情報もあったが、関与は確認されなかったという。
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