2000年代 - 次世代中型旅客機
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「ボーイングとエアバス」の記事における「2000年代 - 次世代中型旅客機」の解説
2000年代に入り、新たな中型旅客機への需要が高まりつつあった。 それまで使用されてきた中型旅客機は、主にエアバスA300、A310やボーイング757、767であったが、いずれも1970年代に初飛行したものであり、最新鋭機に比べ技術的に見劣りする部分が見られ始めた。 そのためボーイングは、2004年にそれまで計画されていたソニック・クルーザーの開発を中断し、新たにボーイング7E7(別名:Y2)と呼ばれる次世代中型旅客機の開発に着手した(ソニック・クルーザーの開発中断の背景には、2001年のアメリカ同時多発テロの航空業界落ち込みや、航空会社の注目が低かったこともある)。また、その後、この次世代中型旅客機と正式名称をボーイング787に決定した。 それに対し、エアバスは、ボーイング7E7に対抗するための次世代中型旅客機エアバスA350 XWBの開発を開始した。当初のエアバスA350は、エアバスA330の改良型であり、ボーイング7E7と同じく300人程度が乗れる旅客機として開発されていた。しかし、航空会社からの良好な反応が得られなかったため、2006年にまったく設計を新たにしたより大型の次世代中型旅客機を発表し、これをエアバスA350 XWBとした。大型化したことでエアバスA350 XWBはエアバスA340を引き継ぎボーイング777に対抗すする位置付けとなった。次世代中型旅客機の代替機として後にエアバスA330neoやエアバスA321neoが開発される。 こうした事で、エアバスも航空会社から受注を得られたものの、2008年11月時点ではボーイング787の方が受注数では優勢である。ただし、乗客数の少ない機体の方が受注数が伸びる傾向がある。 ボーイング787は2011年10月にANAにより商業飛行は開始された。一方のエアバスA350 XWBは2011年に製造、組み立てが始まった。初飛行は2013年。そして2015年1月15日にカタール航空により商業運航が開始された。
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