2000年代後半以降の市場縮小
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/03 03:14 UTC 版)
「発泡酒」の記事における「2000年代後半以降の市場縮小」の解説
2000年代後半以降、ビール類における発泡酒のシェアは年々低下している。要因として、ビール類で低価格商品が細分化して需要が第三のビールに移行したことや、ビール各社が利益率の高いノンアルコールビールテイスト飲料などに力を注いでいるなどの影響が挙げられている。 2008年(平成20年)の出荷量は第三のビールに抜かれ、ビール類における構成比で初めて最下位となった。 2009年6月2日に新発売した「豊か〈生〉」は、サントリーの発泡酒で最後のレギュラー新商品となり、同社はこれ以降レギュラー商品では新商品を出していない。その「豊か〈生〉」も、売り上げは振るわず、同年中に製造を終了している。 2010年(平成22年)の発泡酒におけるメーカー別シェアはキリンビールが66.2%で首位であった。 2011年(平成23年)、アサヒ・サントリー・サッポロの3社は発泡酒事業を縮小の方針を打ち出した。ただし、撤退に関しては否定の見解を示しており、理由として「各ブランドが一定の固定客を持っており、販促費をかけなくてもある程度は売れる」という状況が挙げられている。この中で、サントリーは売れ行きの状況次第によって発泡酒の製造停止を視野に入れており、2011年の販売計画は前年比58%減で、2012年3月中旬には「ダイエット生」の、2012年6月頃に「MDゴールデンドライ」の製造を終了し、発泡酒事業から一時的に撤退していた。 それに対しキリンは淡麗ブランドが好調で、麒麟淡麗〈生〉はビール類全体のランクで第4位であることや、淡麗グリーンラベルは機能性カテゴリーの定番商品で知名度・イメージが高いことなどから、経営資源を発泡酒に積極投入するとしている。 2011年におけるビール類(ビール・発泡酒・第三のビール)市場シェアで発泡酒は15.4%であった。 2017年(平成29年)に酒税法が改正され、2026年(令和8年)10月1日より発泡酒、および第三のビールを含むビール類の税率は一本化されることとなった。それに先立ち2023年(令和5年)10月1日より第三のビールという区分が廃止され、発泡酒に統合される。
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