20世紀のリバーシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 17:32 UTC 版)
「オセロ (ボードゲーム)」の記事における「20世紀のリバーシ」の解説
リバーシが考案されてから20年ほどの間にルールの変遷があった。まず、着手回数32手制限ルールはすぐに廃止され、相手がパスした場合には相手の手元の石を使ってもよいことになった。1900年頃のF・H・エアーズのリバーシに添付されたルール説明書には、「彼が打つことができないでいる限り、対戦相手は彼の石を使用して打つ」と明記されている。また、初期配置に関しては、簡便のために最初から中央4マスに石を置いてからゲームを開始するのが主流となった。この結果、20世紀初頭には、現在のオセロとのルール上の違いはほぼなくなっており、1907年に編纂された『世界遊戯法大全』では現在のオセロと完全に同一のルールが定められている。 リバーシの初期配置 a b c d e f g h 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 a b c d e f g h クロス(黒番) a b c d e f g h 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 a b c d e f g h パラレル(黒番) a b c d e f g h 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 a b c d e f g h オリジナル(黒番) もっとも、初期配置に関しては、図の3つのルールがローカルルールとして併存しており、どのルールを採用するかは競技団体・競技者や開発メーカーによって違いがあった。なお、クロス・ルールを採用した場合(『世界遊戯法大全』など)には現在のオセロと完全に同一のルールとなる。 石の色については、黒白のものもあったが、世界的には黒赤が主流となり、日本では源平になぞらえて主に紅白(赤白)の石を使った。 リバーシは、早くから日本にも輸入され、「源平碁」という名前で発売された。なお、名称は「源平碁」であるが、碁石ではなく表裏が別の色に塗り分けられた通常通りのリバーシの石でプレイされた。 リバーシ(源平碁)は現在のオセロとよく似たゲームである。しかし、現在のオセロほどの支持を得ることはできず、忘れられた存在となっていった。オセロ発売当初の説明によれば、長谷川は幼少期に兄がプレイしているのを見てリバーシのことを知った。そして、忘れられたゲームだったリバーシの道具を1970年頃に東京で改良して復活させたものがオセロである。
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