1979年のスリーマイル島原子力発電所事故の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/15 02:07 UTC 版)
「炉心溶融物」の記事における「1979年のスリーマイル島原子力発電所事故の例」の解説
1982年に原子炉圧力容器内に事故後初めてカメラが入り、1985年には炉心を解体して溶けた燃料を取り出す作業が始まるなど、調査が進む中で次のようなことが明らかにされた。右図参照。 2B inlet - 冷却材入口 1A inlet - 冷却材入口 Cavity - 空洞 Loose core debris - デブリ(堆積物) Crust - クラスト(硬くなった外皮) Previously molten material - 溶融固化物質 Lower plenum debris - 下部プレナム(原子炉圧力容器の底の空間部分)デブリ Possible region depleted in uranium - ウランがほとんど含まれない領域 Ablated incore instrument guide - 削り取られた原子炉内計装案内管 Hole in baffle plate - バッフル板の穴 Coating of previously-molten material on bypass region interior surfaces - 内部を覆った溶融物質 Upper grid damage - 上部炉心板損傷 炉心の45パーセント(62トン)が溶融し、20トンほどの溶融物が原子炉圧力容器の底まで流れ出てたまった。健全な燃料棒は100本程度で、それまで炉心のあった上部には巨大な空洞(3)ができた。そのすぐ下は破壊された炉心の堆積物の山(デブリ、4)である。さらに下は炉心が溶融固化してできた、ウランとジルコニウムの酸化物(セラミック、(UZr)O2)と溶融した金属との混合物(6)である。底部に落下した物質(7)はデブリ(堆積物)状をしていた。推定最高温度は2500℃ - 2800℃。溶融物が原子炉圧力容器の底を突き破ることはなかった。
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