1960-70年代の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 19:03 UTC 版)
「カリフォルニアワイン」の記事における「1960-70年代の変化」の解説
1960年代までのカリフォルニア州は主にカリニャン種とトンプソン・シードレス種から生産したポート・スタイルの甘口ワインで知られていた。しかし、新時代のワイン生産者は新たなワイン醸造技術に焦点を当てて品質を重視し、カリフォルニアワインのルネサンス期の到来を告げた。1960年代にはロバート・モンダヴィ、ハイツ・ワイン・セラーズ、デヴィッド・ブルース・ワイナリーなど、ブティックワイナリーと呼ばれる高品質ワインの生産者のいくつかが設立されている。カリフォルニアワインの品質は向上し、この地域は国際的な注目を集め始めた。1968年にはナパが農業保護区域に指定され、住宅地の拡大に圧迫されていたブドウ畑は市街化の波から逃れた。 ソノマはナパから約10年遅れて好景気に至り、1970年代半ばに高品質ワインのワイナリーが相次いで設立された。1970年頃からはカリフォルニア州への大手資本の導入も進み、ネスレ社(スイス)、ラッケ社(ドイツ)、エッケス社(ドイツ)などヨーロッパの企業も資本参加し始めた。日本の企業ではサントリー、大塚食品、サッポロビール、三楽オーシャンなどがカリフォルニアのワイン産業に進出している。1978年にはモンダヴィとフランス・ボルドーのフィリップ・ド・ロチルド男爵が結束してオーパス・ワンを設立し、世界のワイン業界を驚かせた。 1960年代と1970年代にはカリフォルニア州のブドウ栽培面積とワイナリー数が飛躍的に増大。1970年には栽培面積が50万エーカーでワイナリー数が約240軒、1980年には栽培面積が76万8000エーカーでワイナリー数が約500軒、1988年にはワイナリー数が約700軒にまで増加した。
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