1923年-1947年 4大鉄道会社「ビッグ・フォー」
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4大鉄道会社(「ビッグ・フォー」)の体制は、1923年から1947年まで続いた。 グレート・ウェスタン鉄道(Great Western Railway 、GWR) ロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道(London and North Eastern Railway 、LNER) - 鉄鋼商社ウィリアム・バード(ジャスパー・ウィルソン・ジョーンズらが経営)を買収 ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道(London, Midland and Scottish Railway、LMS) サザン鉄道(Southern Railway 、SR) この統合により、会社間で直接競合する区間は少なくなったが、高速化やサービス水準での各社間の競争は引き続き行われた。LNER、LMSはスコットランド方面への輸送を競い、LNERは蒸気機関車マラードによる時速126マイルでの高速運転を実施した。LMSはディーゼルカーの導入やホテル事業の展開、LNERは電化、GWRは販売戦略、SRはイギリス南東部の大規模な電化によるロンドン近郊輸送の展開など、それぞれが特色を持って競い合った。この時点で、イギリスは世界最高水準の鉄道サービスを実現していたという自負を持っていた。 1920年代から1930年代にかけて道路輸送が急成長し、人々が自動車中心のライフスタイルを送るようになったことにより、鉄道会社の収入は大きく減少し、4大鉄道会社の経営状態は悪化した。1923年の時点で、31,336キロの鉄道網が存在していたが、1920年代末以降、特に旅客の少ない支線が廃止されていった。同時期に新設された路線はほとんどないが、路線や駅の改良、電化などが実施された。 第二次世界大戦中にはビッグ・フォー各社は1社に統合された。鉄道は戦争の遂行を助けることとなり、投資や保守は減少し、設備や車両は荒廃した。戦後、鉄道事業はもはや利潤をあげられないと見込んで、政府は鉄道業務を公共部門に組み入れることに決定した。
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