1897年の開店
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ラモン・カザス : バルセロナ画壇の大御所。開業資金を提供。雑誌『四匹の猫』を発行。 サンティアゴ・ルシニョール : 当時のカタルーニャ屈指の画家。 ミケル・ウトリーリョ(スペイン語版) : 裏方として実務や雑誌『ペル・イ・プロマ』の発行を担当。 ペラ・ルメウ(スペイン語版) : 店長であり料理番。 ムダルニズマの拠点としてのカフェを開店させる構想は、ウトリーリョが主導したとされる。裕福なカザス、バルセロナ財界で活躍していた銀行家のマヌエル・ジローナ、実業家のマルティネス・アルデニスが開業資金を出資した。親分肌で人を引き寄せる力があったルシニョールも加わり、パリの「ル・シャ・ノワール」で店長兼司会のような職に経験していたペラ・ルメウも加わった。開店告知ポスターにはルシニョールが以下のような宣伝文句を書いた。カザスは芸術家としての才能には優れるが文化的知識に乏しく、ルシニョールはカリスマ性こそあるもののその生い立ちが影響して継続性が欠けていた。カフェ「四匹の猫」ではウトリーリョが裏方的な役割を担うことで、カザスとルシニョールをムダルニズマの象徴的な位置に立たせることに成功した。建築家のプッチ・イ・カダファルクがカザ・マルティーの設計を担当。この建物はゴシック様式の変形であり、1896年に建物が完成、1897年6月12日にカフェ「四匹の猫」がオープンした。 西はリュブレガット川から東はバゾス川 バルセロナ中の趣味の良い皆様方、胃袋のみならず、心も満たしたいお客様。サンタ・アンナ広場からムンシオー通りに入って、左手の二軒目、この6月12日にペラ・ルメウが開店いたしました店にいらっしゃってごらんなさい。(中略)我らが世紀末の病を癒してくれる、友情とハーモニーに満ちた隠れ家。来て損はない。来なければ残念。ぜひ一度ご来店を — サンティアゴ・ルシニョール、「四匹の猫」開店告知ポスター
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