UBVシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 04:33 UTC 版)
「ジョンソンのUBVシステム」も参照 1953年には、ハロルド・レスター・ジョンソンとウィリアム・ウィルソン・モーガンによって現在「ジョンソンUBVシステム」と呼ばれる方式が提案された。1954年にはUBVシステムの測光標準星108個がリストアップされ、1955年にIAUはこの測光システムを正式に採用した。 ジョンソンは、色素増感していない写真乾板に感度がある波長域を、水素バルマー線が立て込んでいない波長域と立て込んだバルマー端に近い波長域の2つに分け、主に青い光を通す前者をBバンド、紫外光を通す後者をUバンドとした。Bバンドを用いて測定した際の等級をB等級、Uバンドを用いて測った等級をU等級、と呼称している。人間の眼の暗所感度分布に近く、主に緑色の光を通し平均波長が540 nmとなるVフィルターを用いて測定した際の等級をV等級と言う。 UBVシステムにおいては、V等級の原点は、北極標準星野にある国際式標準星の写真実視等級をV等級と同一とみなすことで定義した。そのため、V等級は国際写真実視等級にほぼ等しい。一方、U等級とB等級の原点は、A0Vのスペクトルを持つ、こと座α星(ベガ)、おおぐま座γ星、おとめ座109番星、かんむり座α星、へびつかい座γ星、HR 3314の6つの星の平均の U - B、B - Vを0として(すなわち U = B = V として)定められた。色指数も、このU, B, Vの3波長を用いて表されることとなり、B - V や U - B などの値が標準的に用いられている。 この他にも、赤の波長域(650 nm付近)でのR等級、近赤外線(800 nm付近)でのI等級など、様々な波長域を透過するフィルターを用いた測光が行われている。
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