HIV/AIDS
【英】:Human Immunodeficiency Virus, Acquired ImmunoDeficiency Syndrome
1981年に米国で、免疫不全症状がありカリニ肺炎を発症していた男性同性愛者の患者が現われ、それまでに記載されたことのない新規の疾患らしいということで、米国のCDCはこれを後天性免疫不全症候群(Acquired ImmunoDeficiency Syndrome :AIDS)と名づけた。1983年には、この疾患の原因ウイルスが患者のリンパ節培養から発見され、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus: HIV)と名づけられた。このウイルスはRNAでできているレトロウイルスのレンチウイルス亜科に属し、免疫機能をになうTリンパ球やマクロファージの細胞膜上のCD4分子をレセプターとしてそこから細胞内に侵入し、自らの逆転写酵素を用いて二本鎖DNAとなり、宿主ゲノムに組み込まれる。
HIVの感染経路は血液・体液感染、性感染、母子感染の3つで、感染効力は血液感染が強いが世界で最も比重の高いのは性感染である。いったんHIVが感染すると10年前後はほとんど無症状で経過し、血液検査をしない限り気がつかれない。この無症状期の間、CD4+細胞の破壊と増殖のせめぎあいが続いているが、通常1ulの血液中に1000個前後あるCD4+リンパ球が200以下くらいになってくると、ついに免疫不全症状を呈するようになる。すなわち通常の免疫能があれば感染しても症状を出さない弱い病原体による日和見感染が頻繁となる。このような症状を呈するようになって以降をAIDS(エイズ)という。このためHIV感染があるが無症状の状態と有症状のエイズを総称してHIV/AIDSと呼んでいる。(若杉なおみ)
参考資料:Atlas of AIDS Science Press Tokyo Japan 2002
1981年に米国で、免疫不全症状がありカリニ肺炎を発症していた男性同性愛者の患者が現われ、それまでに記載されたことのない新規の疾患らしいということで、米国のCDCはこれを後天性免疫不全症候群(Acquired ImmunoDeficiency Syndrome :AIDS)と名づけた。1983年には、この疾患の原因ウイルスが患者のリンパ節培養から発見され、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus: HIV)と名づけられた。このウイルスはRNAでできているレトロウイルスのレンチウイルス亜科に属し、免疫機能をになうTリンパ球やマクロファージの細胞膜上のCD4分子をレセプターとしてそこから細胞内に侵入し、自らの逆転写酵素を用いて二本鎖DNAとなり、宿主ゲノムに組み込まれる。
HIVの感染経路は血液・体液感染、性感染、母子感染の3つで、感染効力は血液感染が強いが世界で最も比重の高いのは性感染である。いったんHIVが感染すると10年前後はほとんど無症状で経過し、血液検査をしない限り気がつかれない。この無症状期の間、CD4+細胞の破壊と増殖のせめぎあいが続いているが、通常1ulの血液中に1000個前後あるCD4+リンパ球が200以下くらいになってくると、ついに免疫不全症状を呈するようになる。すなわち通常の免疫能があれば感染しても症状を出さない弱い病原体による日和見感染が頻繁となる。このような症状を呈するようになって以降をAIDS(エイズ)という。このためHIV感染があるが無症状の状態と有症状のエイズを総称してHIV/AIDSと呼んでいる。(若杉なおみ)
参考資料:Atlas of AIDS Science Press Tokyo Japan 2002
このページでは「国際保健用語集」からHIVを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からHIVを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からHIVを検索
Weblioに収録されているすべての辞書からHIVを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からHIVを検索
- HIVのページへのリンク