香港国際カップ優勝の意義について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 00:16 UTC 版)
「フジヤマケンザン」の記事における「香港国際カップ優勝の意義について」の解説
フジヤマケンザンの香港国際カップ優勝は、香港の一般紙『香港スタンダード』と『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が一面で報じ、アメリカの専門誌『ブラッドホース』も特集を組んだほか、イギリスの『スポーティングライフ』も写真つきで報じた。その一方で地元日本のスポーツ紙での扱いは地味なものであった。日本中央競馬会の広報誌『優駿』で国際欄を担当する石川ワタルは、同年武豊騎乗のダンスパートナーがフランスのG3競走・ノネット賞で2着となったときより扱いが小さかったとして、「日本のスポーツ紙は、武豊が騎乗する欧米(それも米、英、仏に限られる)のレースであると大きな扱いにしない傾向にあるが、いつまでもその程度の認識では読者のニーズにそぐわない」と批判した。この事実について感想を問われた蛯名は「まず、海外に出ていくということが大変だし、その中で勝ってくるということはさらに大変なことなんです。しかも、純日本馬でしょう。マル父(注:父内国産馬)ですからね。それを分かってない人が書いてるんでしょうから、別にぼくは人の評価は気にしません」などと述べた。 アメリカの競馬専門誌『ブラッドホース』編集長のレイ・ポーリックはこの勝利を受け、「日本の競馬ファンにとって驚きかもしれないが、香港国際カップでの優勝は、ジャパンカップと同じレベルか、それ以上の評価を受ける。優勝賞金もケタ違いだし、観客動員や売り上げからみてジャパンカップの方が、実質的に格も上なのだが、世界のホースマンは、国際的に認知されている香港国際カップに注目している。だから、日本のフジヤマケンザンが、この栄冠を勝ち取った意味は、日本国内で想像するより、はるかに大きいのである」などと所感を述べている。 また、かつてハクチカラやフジノオーが挙げた欧米での勝利は、現地の厩舎に預けられ、現地の騎手が騎乗してのものだったが、フジヤマケンザンは全て日本人スタッフによる勝利であるという点でも価値のあるものだとも評された。評論家の合田直弘はフジヤマケンザンが二度目の遠征で勝利を得たという事実をとりあげ「海外遠征は馬も人間も経験が大事だということをあれで誰もが認識した」と評している。
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