青沼家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 23:55 UTC 版)
青沼 菊乃(あおぬま きくの) 佐兵衛が50歳を越したときに持った愛人。女工だったが、18 - 19歳の頃に囲われる。年齢は松子より若い。実は野々宮晴世のいとこの娘に当たることが遺言公表後の追加調査で明らかになった。 佐兵衛から相続権を示す家宝を与えられていたが、それを知った松子たちに暴力を振るわれ、力づくで取り戻されてしまう。その後、富山の遠い親戚に当たる津田家を頼り、静馬を預けたところまでは古館弁護士ら関係者が把握していたが、その後の消息は不明だった。 青沼 静馬(あおぬま しずま) 菊乃と佐兵衛の息子。富山にある母の遠縁の津田家に養子に出されており、戸籍名は津田静馬。年齢は甥・佐清と同じ29歳。 津田家から中学に通い、卒業後就職。21歳で徴兵され、その後数度の除隊と応召を繰り返す。その後の消息は不明だった。ビルマの別の部隊にいた自分とよく似ているという佐清の存在を知り、対面すると意気投合し友人となる。 後、戦場で佐清の部隊が全滅したことを知ると、佐清が死んだと思い、また自身も顔に深い火傷を負ってしまう。 母を襲撃した佐清の母、松子のことは根深く恨んでおり、顔の怪我を利用して佐清になりすまし犬神家の財産を手に入れることで復讐しようと画策する。 元々は穏やかな性格であったが、戦場であらゆる状況に対する判断能力や知恵を身につけており、松子の殺人を復讐に利用するよう見立て、またマスクを利用して佐清と巧みに入れ替わり奉納手形の照合を切り抜ける等、機転が利く。 自身の姪にあたる珠世との結婚を拒み、守るべき一線は守り、また香琴が母・菊乃であることに気付いており、思い遣りを見せる等母思いな面を持つ。
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